パパ日記

テロワール-7 バーガンディと日本ワイン

ブルゴーニュの「Jean-Mark MILLOT」の2006年をあけました。
普通のブルゴーニュなので購入した11~12年前頃は3000円くらいだったでしょうか?

10年以上寝かせましたので、味はまろやかになっています。
見てほしいのは、ワインの色ですね、このバーガンディ(Burgundy)色がブルゴーニュ(Bourgogne)の色です。
しかし、ここ10年色はもっと濃くなってしまっているのです。
20190224_201218 20190224_201218

ブドウが熟しすぎているのか、昼夜の気温の寒暖差が少なくなっているのでしょうかか?

あけてから2日目も十分においしいですね。

 

 

 

 

日本には、固有のブドウ品種として甲州種?があります。
タネがあり食べにくいので食用としては多くは出回らないですが、うまいブドウで、毎年食べます。
2010年に国際ブドウ・ワイン機構(International Organisation of Vine and Wine)に日本固有の品種として登録され、その後マスカット・ベリーAも登録されました。
べリーAは、ワインブーム(1995年田崎さんが世界ソムリエ選手権で優勝したころ)の前から作られていました。
当時、甲府駅の売店には、国産のワインは10%もなく(国産を気にしてワインを買う人はいなかった)
大部分は輸入物か国産とブレンドしたものでした。
こんなことをしていましたので、日本ではブドウ栽培とワイン醸造の技術が発達しなかったのだと思います。

 

 

 

 

 

甲州種以外には、米国系のナイヤガラ、フランス系のメルロー、カベルネソービニヨンなどを中心にワイン用に植えられてきた歴史があります。
べリーAは、食用としてもおいしいのですが、タネがネックです。
そのままタネごと飲み込むか、ジュースを味わったら実とタネを吐き出すかは、お任せします。
東京では、B級、C級的商品を扱う八百屋などで見かけることがあります。
生産地に近いスーパーなどでは日常的に扱われていますので、毎年「ろば珈琲」さんが送ってくれます。
長野の井筒ワインのヌーボーのナイヤガラなどは、甘口でジュースのようです。
ワイン入門にはいいかもしれません。

 

 

 

 

 

現在ワイナリーの数は、山梨が一番多く、次いで北海道が長野を抜いて第2位です。
北海道やイギリスでブドウが栽培できるのですから、気候変動は確実にある思います。

 

 

 

 

しかし、ワイナリーの経営は、ブドウ栽培、醸造、熟成など手間がかかり、作ることのできる量、販売価格を勘案すれば簡単ではないことはすぐにわかります。
例えば発泡酒を例にとりましょう。
日本ワインでは、どんなに頑張って作っても1本7千円が限界でしょう。
7千円であればシャンパンと競合し、5千円であれば安めのシャンパン、プロセッコと競合し、3千円台であればフランスのクレマン、米国の発砲種と競合します。
ニュージーランドやチリにはさらに安いものもあります。
風味で勝つのは並大抵なことではありませんので、「日本固有とか、限定本数とか、醸造者とか、コンテスト入賞とか」何か付加価値も必要になります。
考えただけでも大変なことですので、やるからには頑張ってほしいと思います。

 

 

 

 

 

しかし、一方では中央葡萄酒の三澤さんのキュベ三澤のビンテージなどはヤフオクで数万のプライスが付く異常事態になっています。
味がわかるんでしょうかね?
ここの超辛口のスパークリンクを数年前にエノテカで7000円代で購入して飲みました。
ボルドーに留学した彩奈さんの作ったものだと記憶していますが、シャンパンとは異なりますが、よくできたスパークリングだと思いました。

 

 

 

 

 

シャンパン製法では、糖分と酵母を入れ瓶内2次発酵させます。
アルコールと炭酸ガスが生成され、ワイン内に溶け込んで泡が作られます。
酵母は澱として瓶底にたまっていきますので、澱下げ台に瓶口を下に向け入れ、毎日1/8回転させ澱を集める気の遠くなるような作業をします。
最終的に澱を出します。
山梨の某ワイナリーで見学させてもらいましたが、自家栽培ブドウで、そのような作り方をして、3000円代では量産しないと採算が合わないでしょう。
5000本×3000円=15,000,000円ですから、利益を出すのは大変です。
というよりは、ワイナリーは、観光農園やレストランなども併設するような事例も多くみられます。
沖縄のコーヒー農園の一部は観光農園になっています。
(沖縄でのコーヒー栽培には無理がありますので、これは何度も書いています。)

 

 

 

 

 

ですから、私は、シャンパン6本飲んだら、たまに日本のものも飲みます。
日本産ワインより風味でよいものは世界中にいくらでもありますので、日本産をたまに飲むのは応援するということと定点観測という意味合いでですね。

 

 

 

 

ワインは、ドイツ、ポルトガルなど有名産地以外にもチリ、南アフリカ、イスラエル、ジョージア(旧グルジア)、ハンガリー、オーストリア、地中海沿岸諸国など世界中で作られています。
イスラエルのゴラン高原などはテロワールがいいと思います。
今や、世界中のワインが日本に輸入されていますので、きちんと風味で他のワインを凌駕してほしいものです。

期待しています。

 

 

 

ちょっとだらだら書きすぎました。