パパ日記

エチオピアコーヒーの飲み方

エチオピアといえば昔からモカとも呼ばれ(本来はイエメンですが)日本では人気があります。
これは、多くの場合乾式(またはナチュラル・果肉のまま天日乾燥)のG4(グレード4)で、欠点豆の混入が多い豆です。
そこで欠点数の少ない湿式(ウオッシュト・果肉を除去してから天日乾燥)のG2が20年前の1997年頃に日本に少量入荷しました。一番初めに衝撃を受けたコーヒーでした。当時は、多くがドイツに流れていました。その後、このコーヒーが日本で広まるにはさらに10年の歳月を要しました。

 

 

 

当時はまだステーション(加工場)のクオリティやハンドピックも中途半端だったのでしょうか?G1規格はなくG2が最高品質でした。
2000年代には農薬問題もあり、苦悩の時期もありましたが、G1の湿式が誕生し、さらには2010年以降は欠点豆の少ない乾式のG1も誕生しました。

 

 

 

この乾式のG1は、新たな衝撃でしたが、堀口珈琲がバイヤーとして、すくなからず開発に寄与した豆ともいえるでしょう。
堀口珈琲のエチオピアG1の安定供給には、過去20年の長い道のりがあります。
この紆余曲折の苦難の歴史は「なんでも入手できる時代にあって」、世界中の多くのコーヒー関係者には理解できないだろうな?などと考えてしまいます。

 

 

 

さて、現在販売されている2つのコーヒーを飲みましたので、所感を。

 

 

 

1.昔の古いエチオピアを試したい場合は、堀口珈琲以外で、汎用品であるエチオピアとかエチオピアモカなどを購入して味見をしてください。品質表示はないと思いますが主にG4です。
濁りや発酵臭などを感じる可能性がありますが、発酵食品の好きな日本人は好意的に受け止められることも多くあります。

 

 

2.堀口珈琲では欠点数の少ない様々な湿式、乾式のG1を毎年販売しています。
エチオピアの優れた風味のものは、イルガチェフェ地域にあるのいくつかのステーションにみられますが、最近はイルガチェフェ以外にも品質に対する意識も高まりつつあります。
高品質豆には、欠点の味はなく、華やかで果実感を感じることができます。
そのため世界中で人気が出ています。

 

 

3.商品説明はネットショップを参照ください。
4.湿式のアリーチャと乾式のサワナは、豆の形状がかなり違いますので品種が異なるのでしょう。
この辺りも確認してくださいね。

 

 

 

5.焙煎は、共にロースト臭がなく、とても柔らかく、不思議なくらいなめらかな舌触りですので、まず口にいれたらそのあたりを感じ取っていただければ幸いです。

 

 

 

6.イルガチェフェ地域の「アリーチャ」は、レモン、ピーチ、ブルーベリーなどの華やかなタイプとはやや異なり、スパイス、プラムのような酸、黒ブドウなどのかすかに黒っぽい風味も感じます。
派手さはありませんので、イルガチェフェマニアの方は、少し従来の風味のイメージと違うと感じるかもしれませんが、反面繊細で品のある味わいで、飲みやすいコーヒーだと思います。

 

 
7.「サワナ」は、もう長い付き合いになるバガーシュさんが土地を取得して生産した豆で、エチオピアの乾式の品質低下に対する危惧から生まれたもので、彼の思いが詰まったコーヒーといえるでしょう。シナモン、黒コショウ、バルサミコ、乾燥プルーンなどの複雑な風味を醸し出します。
ブルーベリーやストロベリーの味も余韻として残ります。

 

 

 

8.過去エチオピアのイルガチェフェで、様々なコーヒーを販売してきましたが、毎年様々な風味の特徴がみられますので、味わいを記憶していってください。