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コーヒーの抽出は、易しい、楽しい、美味しい-5 10秒20ccリズム抽出法

2019年4月17日

日本のペーパードリップを米国のバリスタが使用し始めたのは2010年代に入ったくらいから目立ち始めました。その方法は、伝統に縛られない分、様々な様相を呈し、ドリップの基本とはいいがたいものも多くみられました。

そもそも、米国のサードウェーブは浅い焙煎の豆が多くみられ、粉を紙の壁面にこすりつけて湯の落ちるスピードを遅らせたり、攪拌したりと千差万別でした。ペーパードリップの歴史がなかったのですからやむを得なかったでしょう。よく言えば既成概念にとらわれないといえるでしょう。

日本でも、最近ではペーパーの中の粉を攪拌するような抽出、湯を最後まで途切れることなく連続して注ぐような抽出、湯を3回くらいに分けて抽出など、百人百様です。



しかし、抽出方法の良し悪しは最終的には、抽出液のおいしさで判断するしかないのですが、そのおいしさの判断も主観的で百人百様な訳です。



コーヒーは、この曖昧さによりコーヒー文化が醸造された側面もあると思います。ワインも同じように、ソムリエの百人百様のコメントが氾濫し曖昧な面が多く見受けられます。



最終的には、自分の舌で風味判断できる味覚の形成が問われると思います。

飲むおにぎりなどの流動食が生まれる時代の背景は、忙しさもあれば食への関心の低下、子供の個食など様々で、最終的にきちんとした味覚が形成されないという潜在的な問題が隠れています。


食育基本法では、「食育は生きる上での基本で、「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てること」とされます。様々な事由もあるでしょうが、味への付加価値が必要のない時代に向っているように思えます。

コーヒーにおいては、SPとCOの風味を区別できないコーヒー飲用者が増加することも危惧されますので、大学生くらいからコーヒーに接する機会が必要に思えています。そのようなことをひそかに思い巡らせながら、大学でコーヒー実習の授業のお手伝いをさせてもらいます。


まさに、味覚は教養の一つになりつつあると思います。


また、私が開業した時も、抽出は十人十色でしたので、抽出にこだわるより「よい品質の豆に変えた方がおいしくなるのでは」と常にいってきましたが、

素材より抽出方法優先の時代でした。


今では、品質の良い生豆を焙煎して使用している方も多いので、今度は「テースティングスキルを身に着けたほうがよい」とか、「生豆のことを勉強したほうがよい」とアドバイスしています。そうすればおのずから、よい風味がなにかを知ることができますので、それに見合う抽出方法はなにか?を考えることになると思います。


そのような中、最近はコーヒーメーカーの代わりに1杯抽出の自動シャワーも多く使われています。昨年行ったポートランドのスタンプタウンの店もハンドドリップからシャワーに切り替えていましたし、スターバックスもリサーブロースタリ―で使用しています。また日本のお店で、抽出に人手をかけられないような店で使用が進んでいます。


これらの抽出方法は、ドリップの概念からはかけ離れていますが、誰が入れてもブレが少ないというのは重要な側面です。

また、これらは、軽やかなコーヒーが好みであれば、便利な方法といえます。



しかし、ドリップという抽出方法は、これまで書いてきたように、本来「コクや旨味を表現する方法」と考えていますので、必然的にそれなりの抽出の方法が導き出されることになり、かつそれには合理性がありますが、欠点として難しさも伴います。


そこで、なるべく風味がぶれないように、規則的な方法で簡単に抽出するのが「10秒-20cc抽出法」です。


この方法には、はかりとタイマーが必要です。

粉25gで240cc前後の抽出を考えてみましょう。


初めに粉に20cc程度の湯を中心から外側に円を描くように注ぎ、注ぎ始めてから10秒待ち、次にまた20cc注ぎます。また10秒待ち20cc注ぎます。

これを繰り返します。2分半前後で240cc程度抽出されます。


しかし、はかりを使用しても注ぐ湯の量のコントロールは難しく、正確に行うのは無理ですが、なんとなく抽出の量と速度が理解できると思います。
要は、一定のリズムで湯を注いでいくわけですので、リズム抽出法といってもよいかもしれません。基本の抽出の練習になります。
ご参考までに。

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