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コーヒーの香味 成分分析 水分-3

2017年2月11日

現在のコーヒー研究は、1ゲノム解析、2.耐病害虫、3.農学4.健康・病理、5気象変動、6.化学などに区分され、夫々の専門性が高くなり、相互の関係はわかりにくくなっています。
食品の中でも、コーヒーに関する研究は非常に多く、細分化し深化しています。

 

 

最近は、コーヒーを機能性食品の一つとして研究する事例も多く、その代表にポリフェノールがあり、食品業界以外の企業での研究も進んでいます。
私の場合は、ポリフェノールの体に及ぼす影響の関心度は低く、あくまでその成分がコーヒーの香味に及ぼす影響に関心があります。
そうすると、コーヒーのポリフェノールであるクロロゲン酸類の味は渋味、もしくはかすかに苦味に影響を及ぼす可能性があります。これらについてはいずれ解説します。

 

 

 

大学院の後期博士課程に入る試験を受ける前に、栄養学科の研究室で10種のコーヒーについて成分分析を行いました。
基礎的な実験でしたが、全く未知の領域で、その意味を理解し、精度を上げることのむずかしさを実感しました。性格的に同じことを繰り返すことは苦手ですので、定められた方法を逸脱することも多く、数値の誤差の中で、どのプロセスでどう影響するのかを常に考えていました。

 

 

では初めに水分です。
水分値は、食品の性状と品質を把握するための指標の一つとして重要です。
コーヒーの水分値は、当然生豆、焙煎豆、抽出液で異なります。
生豆の輸出時の水分値は10~12%程度ですが、温度、相対湿度の影響を受け変化します。

 

 

通常ウオッシュトの輸出時の生豆の色(空輸されたプレシップサンプルなど)はブルーグリーン、グリーンで、水分値が適正に見えますが、実際は計測してみないとわかりません。
また水分値が適正だから鮮度がよいともいいきれません。
多くの場合入港時から半年後、1年後にはグリーンからイエローの方向に変化し水分が減る傾向にありますが、官能的に判断する必要も生じます。

 

 

 

コーヒーは焙煎により水分は減少し、ミディアムローストで2.5~3.2%程度になります。
ミディアムの定義も難しく、焙煎機での差異、色差計、シュリンケージなどでの差異を把握しておく必要があります。色差計が最も良いように思えるのですが、同じ焙煎をしてもSPやCOが混在すると蔗糖の含有量が異なりますので、色つきがことなり意外に数値にばらつきが出ます。
ですから、全自動焙煎機が良いとはいい切れません。
私の場合は、常に同じ焙煎機で、同じ方法で焙煎し、シュリンケージで判断します。
これには熟連した焙煎士が必要になりますので、上原店に依頼します。

 

 

 

焙煎豆は、水分が少ないため他の食品とは異なり冷凍庫での保管は有効といえます。
問題は、温度低下により相対湿度が高くなりますので、密封容器、もしくはそれに準ずるガスバリア性の高い包材に入れ保管する必要があります。
開封し使用する際もすぐに粉にし、又すぐに冷凍庫にしまえばよいでしょう。
200gの豆を数回程度出し入れしても香味へ響影は少なく、ブラインドで官能的に差異を確認するのは難しいでしょう。

 

 

 

粉は少し冷たくなっていますから、湯音を1~2度上げればよいと思います。
常温に戻して使用し、それをさらに冷凍することは避けた方がよいでしょう。
家庭用の冷凍庫はマイナス15~20度くらいでしょうから、相対湿度の影響をコントロールできれば、かなり長期間保存可能となります。
研究室では、マイナス30℃の冷凍庫で保管し、素早く計量し、シーラーし、素早くしまっています。

 

 

今から25年前に、日本でコーヒーを「冷凍庫で保管してください」と販売したのは、もしかしたら私が初めてかもしれません。当時のコーヒー関係者、消費者には、コーヒーを冷凍するという発想がありませんでした。
ほぼすべての消費者から「冷凍していいの?」と聞かれました。
また、同業者からは、「何をいっているんだ」とそんなする必要がないといわれました。
しかし、このような販売を実践する為、3年間冷凍庫で保管し、自分で試しました。
常温保管に比べれば、はるかに長い期間香味を維持できるのは確実です。

 

 

但し、そうはいってもたくさん購入し冷凍されるよりは、こまめに買っていただける方がありがたいですが……..。ケースバイケースでお考えください。

 

 

 

抽出液は98.6%(食品成分表2016七訂)が水分となります。

 

 

 

さてやっと水分分析の話に移れます。
いくつかの方法がありますが、常圧加熱乾燥法をとりました。

続く

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