パパ日記

SCAAのスコア 10/14.15.21.22 テースティング会

評価はSCAA基準で評価。
今回は90点をつけられるかがテーマ。
最近は若干遠慮気味にスコアーをつけていたが、いいコーヒーに触れる機会が多くなり、85点以上のスコアで差をつけにくくなってしまっていた。
そのため、先日 Mane’ Alves と話し、「いいものにはいい」という評価をすべきとの結論にいたり
今回は伸びやかに評価した。
*尚スコアーをつけることが目的ではなく、あくまでも客観的な評価をすることが目的です。

コロンビア・ゲイシャ
いくつかの小農園の豆が入荷しているが、その中の一つ。
多くのコロンビアのゲイシャをカップしたが今回が最もいい。テースティング会参加者にもわかりやすい香味であった。パナマのゲイシャに比べるとよりコクがある、そして華やかでもある。
誰でもゲイシャとわかるが、パナマのゲイシャとは微妙に香味は異なり、上品さにかける。
パナマと区別がつけば上級のカッパーといえる。
レモンとパイナップルの混ざったフレーバー。90.00点以上。

ドミニカ・ぺぺ
ドミニカにはない香味であること、小さな農園で少量しか取れないことの2点で高い評価。
特殊な香味で華やか。グァテマラの優れたパカマラのような果実感がある。
当方はこの豆を「09-10は大穴」「10-11は宝くじに当たった」と表現した。
予期できない香味であり、何ゆえこのような華やかさが生まれたかは謎である。
中程度のコクであり、シティよりやや浅めのローストのほうが個性が出る。
デリケートな豆で、ローストを工夫すれば90.00もありえる。今回は88.75。

グァテマラ・インヘルト
ウエウエテナンゴ地方の優良農園のパカマラでグァテマラコンテスト1位の常連であった。
数年前のオークションに登場し、従来のグァテマラの香味を覆した。
パカマラは本来エルサルバドルで開発された品種であるが、サルバドルではこの香味は出ない。
グァテマラは標高が高く、土壌もよく、エルサルバドルのパカマラに比べ華やかである。
当社で販売中のグァテマラ「ラ・ベラ」農園のパカマラも同じように明るい酸があり、この豆と同じレベル。90点の力がある豆であるが今回のカップでは87.75。

パナマ・ゲイシャ
今年の Best of Panama 優勝の豆。当社は別枠で購入しているので12月に販売予定。
パナマの「エスメラルダ農園」のゲイシャの中の上位エリアの豆に十分匹敵する。
また、コロンビアのゲイシャに比べると繊細であり、ローストポイントも難しい。
今回は88.75であったが、ローストの微妙な加減に配慮するともっとよい香味が出るはず。
ネルドリップで入れたがフルーツジュースのようであった。
深くは炒れないが、たまに飲むと衝撃が走る。

パナマ・ドンK
Best of Panama 入賞の豆。
ゲイシャ、パカマラを除くと現在のパナマの最高峰といってもいいような豆である。
パナマでこれに匹敵する豆はベルリナ農園の当社仕様のグランレゼルバくらいである。
コトワ農園の豆は、毎年購入しているため今年のオークションで落札した。
酸とコクのバランスがよくマイルドである。
カップの透明度が他のパナマのカツーラに比べ圧倒的によく、中米全体の中でも最高峰に位置する香味である。どうしても華やかな香味のほうが点が高くなりがちであるが、コーヒーとしての
存在感、安定した香味としてみれば高い評価をすべきである。88.25。

ケニア・リアンジャギ
酸とコクが明確である。これ以上優れた酸とコクの豆は世界中にほぼないといえる。
当社の購入した多くのケニアのような華やかなタイプの豆ではないが、パッションフルーツの甘い強烈な酸がある。またいくら深いローストにも耐えられる。
ハイローストの浅めが特徴をつかみやすいが、2度目のハゼの手前のポイントもいい。
さらにはもっと深いローストにすると、そのコクの偉大さが理解できる。
フルボディという称号を与えたい。
SCAAのカップ基準のローストは浅めであり、その潜在的な力は初心者にはわかりにくいかもしれない。90.00以上をつけていい。

スマトラ・マンデリン
このスマトラは、生産農家が特定でき且つ選別が最も厳しく、マンデリンの最高峰ともいえる。
今年はベルベットのような舌ざわりが明確で、酸、コクともに申し分ない。
優れたマンデリンには華やかなトロピカルフルーツのような酸が隠れている。
ハイからフレンチローストまで対応できる優れた豆である。
大部分のマンデリンは、カチモールで味が重くにごっているが、このマンデリンはどのローストでもぶれずクリーンである。これ以上のマンデリンを探すことは極めて難しく当然90.00以上となる。