パパ日記

希少性コーヒーおよび高品質コーヒーの生産持続

希少性の高いコーヒーに価値があるか?
ブルーマウンテンが高付加価値コーヒーの代名詞でしたが、コーヒーマーケットの拡大及び多様化によりさまざまなコーヒーが誕生しています。
今ではブルマン以上に価格の高い豆や希少なコーヒーはいくつかあります。
優れた香味のゲイシャ、パカマラは最近希少性が高く人気もあり価格も高騰しています。更にコピ・ルアクもありますがこのあたりになると特殊すぎる気もします。

 

 

数量が1トン未満の生産量のものもいくらかありますが、生産地としてみていいのかは微妙なところです。セントヘレナやレユニオン島のブルボンポアントゥやニューカレドニアのルロワなど生産量があまりに少ない豆もしくはその歴史的背景に価値を見いだす人もいれば、同程度の生産量でも価格が安いコロンビアの小農家の優れた香味に価値を見いだす人もいるでしょう。

 
コーヒーのロットは細分化の方向にあり、今後既存の産地からも特別のコーヒーが生まれる可能性は増しています。   最近ではオランダ政府援助で有力トレーダ―であるトラボッカが開発にかかわったカーボベルデ(フォゴ島)なども特殊です。
ブルマンを含めそれらのコーヒーに対する価値判断基準はコーヒーを扱う人や会社の立場により異なりますが、当社は品質、香味が第一優先となります。

 

 

ブルマンはこれまで1000トン程度日本マーケットで使用されていましたが、さび病及びベリーボーラの影響で今年の入荷は五分の一程度に激減しています。
同じようにドミニカでも被害は大きく、当社が毎年購入しているペペ農園は今年は収穫があまりに少なく購入を見送っています。

 

 

同じようにハワイコナはベリーボーラの影響で生産量が激減し、エクストラファンシーはもはや幻のコーヒーとなっています。当社が開発した農園の豆も被害が甚大で継続使用できない状態となっています。ハワイコナの最高級品であるEF(エクストラファンシー)の輸出規格が作れない状態でEFを含めコナは幻のコーヒーになりつつあります。害虫対策はされつつありますが効果はまだ見えていません。

 

 

アラビカ種の中でも在来系の品種は病害虫には弱く、そのため品種改良が積み重ねられてきました。しかし、在来種系の品種の中にこそコーヒー本来の香味があるというのが私の基本的な考え方ですが、それを守るためにはどうすればいいのかを真剣に考えるべき時代に入っていると思います。

 

 

コーヒー需要は拡大していますが、気象変動、栽培適地の減少、生産地の労働力の減少、その他の要因により、アラビカ種の高品質コーヒーについては生産拡大が見込めず価格が高騰していくことが予測されます。
カネフォーラ(ロブスタ)種の収穫量は、ベトナムを中心とし拡大をしていますが、品質、香味の面で劣りますので、高品質アラビカを守ることは重要な課題となります。

 

 

そのため、2011年にSCAAが中心となりWCR(world coffee research)が設立され、長中期的な活動として気候温暖化においても高品質を維持できるハイブリッド品種の開発、栽培適地の拡大のための対策が実施されつつあります。
これらについては、専務理事のティム・シリングさんが9月には来日しますのでその進捗状況がわかると思います。

 

 

今朝のコーヒー
セントヘレナ  ミディアム
コロンビア ナリーニョ ミディアム
セントヘレナはj標高は低いが、緯度が高くまた海洋性気候の影響か、ボディはしっかりしている。ナリーニョもボディは十分でかつ華やか。
マンデリン リントン シティ 
マンデリン LCF  フレンチ
シティは舌触りが気持ちよく、濃縮感も十感じられる。
青い芝、檜や杉の香り。
フレンチはなめらかでクリーン。重くなくフレッシュで上品。
心地よい苦み。

 

 

 

 

 

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