パパ日記

ルワンダ産コーヒー風味の秘密

ルワンダ産コーヒーも、扱い始めて15年くらいになるでしょうか?
この間、紆余曲折がありましたが、一貫して使用しているのはその風味にあります。

東アフリカのコーヒーは個性的な風味の在来種エチオピア、ブルボン種系SL種のケニアに代表されます。ブルボン種系が多く残るタンザニアも重要な産地です。


しかし、ルワンダの良さは、ブルボン種の基本の風味を備えている点と考えてきました。ブルボン種は世界中の多く植えられていますが、その本質的な風味をとらえるのはティピカ種よりも難しいと思います。


個人的には、この品種の代表的な風味はグァテマラのアンティグア産にあるというのが持論です。もちろんアンティグア産にも矮小種のカトゥーラ種が混ざるものも多くありますので、まずはブルボン種のみの基本香味を確認し、他のグァテマラ産地のブルボン種との比較を通し、基本香味を理解していく必要があります。

こうすると、ブルボン種の残るエルサルバドル産のブルボン種との違い、ブラジル産のブルボン種との違い(この場合は明らかに違う)、タンザニア産との違いがあることが理解できるようになります。


ルワンダの優れたブルボン種は、このグァテマラ・アンティグア産のブルボン種に風味が近いと考えます。
明るい柑橘系果実の酸味とティピカ種より明確なコク、そして甘い余韻が、ブルボン系品種を代表すると考えられるからです。

是非、サンタカタリーナ農園とルワンダ産のニャミマラを飲み比べてください。優れたティピカ種とこのつのブルボンの風味を理解するとコーヒーの風味を理解しやすくなります。


尚、アラビカ種は、品種の交雑もみられますので、ネスレではブルボン種の遺伝子プールを蓄積していると、2016年の雲南のASIC(国際コーヒー科学学会)で発表していました。