パパ日記

WCRの4品種カッピング

https://reserva.be/coffeesemhinar

WCRのCEOであるロング博士が来日し、5月7日にF1品種のカッピングがUCCのアカデミーで開催されましたので行ってきました。WCRの寄付者やSCAJの理事の一部が参加しました。
これまでの交雑から4種のF1品種に絞られてきています。今後、これらのクローンを再度多くの農園で試験栽培して、2030年までには最終的なF1品種を決めていきます。堀口珈琲研究所としては、WCRに少額ですが寄付をしています。

サンプルについて

パナマのゲイシャ品種とサルティモール品種の交雑種のWashed、Natural各4種。ゲイシャ品種のフレーバーとサルティモール品種の量産性、耐病背をめざした交雑と推測されます。コスタリカのアキアレス農園で栽培されたサンプル。
米国で焙煎された豆で、ロング博士が持参したもの?

ややクエーカーが目立ちましたが、焙煎度はやや浅めですが問題ありません。
ただし、今少し深いMediumローストの方がこの豆のポテンシャルを把握できる可能性が在あると感じました。

評価について

1.Washedは、特徴がなく平凡な風味でした。
Naturalについてはアルコール発酵していませんので仕上がりはよいといえますがコクが弱めでキャラクターは弱いという印象です。

共に風味はサルチモール品種の味が強く出て、ゲイシャのフレーバーはありません。
酸が強いコーヒーですが、オレンジのようなクエン酸よりもお酢の味の酢酸が多いと考えられます。
サルチモール品種の酢酸の酸味です。
ゲイシャ品種の場合は、クエン酸+リンゴ酸+グリコール酸の組成バランがよく果実の風味を生み出しますが、このサンプルは酢酸の酸味が強く、心地よい酸味とはいえません。

2.ゲイシャ品種には、アミノ酸であるグルタミンがあるのですが、その旨味は感じられません。
したがって、ゲイシャの胃よい風味がなく、やや濁りを感じます。

3.全体的にボディは弱く感じます。
標高が低い産地での栽培と推測され、気温の寒暖差が小さいため、脂質量が少ないと考えられます。
アキアレス農園は、スターバックスが大量に使用していた大農園で、昔訪問し取引したことがあります。
しかし、SCA方式で85点のコーヒーを生み出すテロワールはなく数年で取引はやめました。
標高が低い所の豆の特性が出ていて、カップが冷めるとやや濁りを感じます。
またこの濁りは、脂質の劣化(Acid Value)も影響していると推測されます。SCA方式で評価すれば79点と80点の境界線の風味といえます。

 


今回はサンプルがあまりよくなかった印象です。生豆をこちらで焙煎し、再度カッピングすればもっとよい評価になるかもしれません、

 

Horiguchi Toshihide  pH.D
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