2026-3 3月セミナー日程と1月セミナーはゲイシャ品種
1)3月のセミナー日程をアップしました。
2)1月セミナー内容は以下の通りです。
これまで20年間のセミナーの中で、何度もゲイシャ品種のテイスティングを行ってきました。
2004年のBest of Panamaのインターネットオークションでエスメラルダ農園の豆が優勝し、徐々に世界に広まりました。
この年、私はLCFのメンバーと共に世田谷店の2階でビットしていました。
この時のエスメラルダ農園のサンプルは冷めるとパイナップルジュースのようでした。
1位が競合し、落札まで時間がかかり明け方の4時ころ終了しました。
そこから20年たちますので、その間ゲイシャ品種の風味に変化が生じていると感じます。
ゲイシャ品種はエチオピアから1953年にコスタリカの農業研究所のCATIE(熱帯農業教育センター)に送られ、そこで試験栽培され種子が保管(T722)されていました。
以前、カティエには訪問したことがありますが、様々な品種の木が植えられていました。
この種子がエスメラルダ農園で栽培され20年経過しました。
その後、ゲイシャ品種は、パナマから世界中に広まりましたが、そのクローンは、どのようなルートで伝播したのか曖昧です。
基本的には異なる国から品種の証明書のついた栽培用の種子の入手は極めて難しいのが実情です。したがって、どこかの国の農園から採取された種子を持ち込んでいる事例が多く見られます。
さらに、パナマの特定の農園以外で栽培された木から収穫された種子は交雑している可能性も高く、エスメラルダ農園の木とは遺伝子が異なる可能性もあります。
ゲイシャ品種が多く植えられている台湾などでは、種子の出どころが不明です。
ゲイシャ品種をDNA鑑定に出す事例もありますが、アラビカ種の遺伝的距離はあまりに近いこと、またテロワールが変わりますので、風味が同じになる可能性は低くなります。
現在、ゲイシャ品種が多く流通しすぎて、ゲイシャの風味が薄まっているように感じるのは私だけでしょうか。
そのような中で2025年のBest of Panamaのオークションが行われ、ドバイのJulith Coffee が1位の豆(98点で過去最高点)を30,204ドル/kgの異常な高値で落札しました。
1㎏あたり150円換算で453万円ですので常軌を逸しているとしか言いようがありません。
1ロットは20㎏ですので9.060万円になります。
こんなことをやっているとコーヒー産業の未来は暗いと感じます。
さらに言えば、オークションでは、官能評価だけで1位を決めていますので、評価の客観性が担保されているとはいえません。
官能評価以外の、物理的な評価(欠点豆数、密度、活性水分値)と理化学数値(総酸量、脂質量、ショ糖量、酸化など)を組み込めば、エスメラルダ農園が1位になるとは限らないと考えます。
したがって沖縄のコーヒー品評化では、官能評価以外の品質も見て順位を決める予定です。
そんなわけで1月のセミナーではパナマのエスメラルダ農その他のパナマの農園、コスタリカ、グァテマラの農園の豆計10種のゲイシャ品種をテイスティングします。乞うご期待。
*なおエスメラルダ農園のゲイシャには、3つのブランドがあり、エスメラルダ オークション(Esmeralda Auction)、エスメラルダ スペシャル(Esmeralda Special)、エスメラルダ プライベート コレクション(Esmeralda Private Collection)で構成されています。オークションの豆は高騰しすぎて入手はほぼ不可能です。スペシャルはマイクロロットで価格はかなり高くなり、日本ではコレクションがわずかに流通しています。ダイヤモンドコレクションはゲイシャ品種以外の品種のブレンド豆です。