パパ日記

コロンビアの希望

いいコロンビアのコーヒーが購入できるようになりハッピーです。
10年以上の苦悩の歴史を思えば、多くのコーヒー関係者がより良いものを求め、スペシャルティコーヒーマーケットが成熟、拡大してきた証ともいえるでしょう。
堀口珈琲の求める品質に世界の生産者や輸出会社がやっと追いついてくれたともいえるでしょう。

 

 

ナリーニョのコーヒーは、現時点の認識ではテロワールの奥が深く、久しぶりにわくわくする世界です。
ティピカが植わっていた時の香味はどんなであったか?はもはや見果てぬ夢だとあきらめ、現状のテロワールが確認できればいいでしょう。
私は、テロワールおよび品種主義者ですので、その関係に着目しコーヒーの香味を見てきました。

 

 

ナリーニョの香味は、完熟したミカンの甘い酸としっかりしたコクが特徴です。
酸は熟した甘さにグレープフルーツのような苦みが混ざることもあり、またかすかに黒ブドウのような味も混ざる場合もあります。甘い余韻のある酸が良いと感じます。
しかし、優れたナリーニョの最も重要な香味はコクです。
優れたナリーニョのコクは、個人的指標となりますがフルボディです。
多くの中米のコーヒーおよびコロンビアのティピカを3/5とすると、グァテマラのアンティグアやコスタリカのクレストネスのようなものは4/5となり、コロンビアの優れたナリーニョに5/5のものを見つけることができます。
このような明確なボディ感のあるコーヒーは世界中で極めてまれとなり、高い評価をします。
このボディの感覚はクリーンさが伴うことにより明確となります。
一般的なナリーニョは、このクリーンさにかけ味が重くなりボディを感じることができません。

 

 

しかし、このような優れたコーヒーを1コンテナ分(70kで250袋)揃えるとなると難しくなるとも感じています。このボディという感覚が理解できると、アンティグアのサンタカタリーナがどれほど偉大なコーヒーであるかも理解できます。
このボディを理解できるとローストの多様性も理解できます。
できないと「浅いコーヒーがいい」などということになってしまうのです。