パパ日記

テースティング会 2016.03.26-27

テースティング会お疲れ様でした。今回は南米とコロンビア・ナリーニョでした。
コロンビアは、これまで前述してきたように、2010年前後からよいコーヒーが開発、流通するようになっています。

 

 

 

したがって、歴史が長い重要な産地であるにも関わらず、その香味の全体像を把握するには今少し時間がかかる産地です。
別のいい方をすれば「その香味わかっているようでわかっていない産地」となります。
このことを前提としてコロンビアのコーヒーをテースティングする必要があります。
ここ数年南部産のコーヒーを開発してきていますので、堀口珈琲ではある程度その香味を把握しつつありますが、まだまだ世界的には理解度は少ない産地だと思います。

 

 

 

コロンビアを世界の生産地の中で、最も良質のボディが生まれる可能性のある産地と認識してきました。
最近の南部産は、さらにそこに明確な酸が加わり、すばらしいコーヒーが生まれつつあります。FNCや輸出会社、そして消費国サイドの努力が実りつつあるともいえるでしょう。
 

 

カッピングはミディアムの焙煎ですので、個人的にはこの産地の基本ベースの香味を「蜂蜜レモン」としてみます。
この基本ベースを核に様々なテロワール、精製プロセスなどの香味のニュアンスが出るのでしょう。したがってペーパードリップで抽出するとレモネードのようなジューシーさがあります。
しかし、コーヒーはジュースではなく、そのようなニュアンスとコーヒーらしさとのバランスで香味は形成されます。
焙煎が浅くとも素晴らしい香味なのですが、2日まではよくとも3日目には飽きてしまいます。

 

 

また、フレンチまで焙煎可能な稀有な豆ですので、堀口珈琲では深い焙煎を推奨しています。しかし、今度はそればかりを飲んでばかりいると、たまにはコロンビアのティピカのクリーンで繊細な味わいのコーヒー(いいものは極めて少ないのですが)も味わいたいな….。と思いを巡らせる訳です。

 

 

 

販売中の「ラ・ミーナ」は、ナリーニョの典型の香味の一つで、シティ、フレンチという深い焙煎でも明確な酸と濃厚な味わいを楽しめます。日ハムの大谷の投げる160kのストレートのようなコーヒーです。
「サン・アントニオ」は、ヤンキースの田中のストレートにツーシームやカットボールなどが混ざる複雑なニュアンス(かすかにケニアフレーバーのニュアンス)が加わるフレンチとなります。
その香味の違いをご体験いただければと思います。
フレンチでも、共に香味の骨格が崩れない素晴らしいナリーニョですのでお試しください。