コーヒーとサステナビリティ

コーヒーとSDGs 第1回 イントロダクション

コーヒーとSDGs 第1回 イントロダクション

堀口珈琲のチーフ・サステナビリティ・オフィサー(CSO)の伊藤亮太です。コーヒーとサステナビリティに関するコラムを連載することになりました。

今回は最初なので簡単に自己紹介します。

大学を出て10年ほど宇宙開発事業団(現在のJAXA)に勤めた後、2003年に当社に入社しました。総務・国際業務を主に担当し、2013年4月~2020年6月には社長職に従事。現在はCSOとCFO(最高財務責任者)を兼務し、引き続き経営に携わっています。

サステナビリティに関する活動には入社直後から社内外で関わってきました。会社の代表として現在も携わっているのがSCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)のサスティナビリティ委員会での活動です。同委員会ではコーヒーとサステナビリティに関するシンポジウムやセミナーなどを主催したり、SCAJのコーヒーマイスターの教材でサステナブルコーヒーに関する章を担当したりしています。

私個人としての活動もあります。たとえばJCQA(全日本コーヒー検定委員会)からの依頼を受けてコーヒー検定教本に「コーヒーとサステイナビリティ」と題する論稿を寄稿しましたし(最新版の教本には掲載されていません)、コーヒー業界の有志とともに日本サステイナブルコーヒー協会を運営し日本各地で何度か講演させていただいたこともあります。

こうした活動に早くから従事するようになったのは、国際関係・協力にもともと関心があったことに加え、入社当時の業界環境も影響したかもしれません。1999~2004年ごろは生豆の価格が非常に低迷してコーヒー農家が困窮し「コーヒー危機」とも呼ばれる状況にありました。「サステナブル」は今でこそ誰もが知る言葉になりましたが、コーヒー業界においては20年以上前からキーワードのひとつだったのです。

当社のチーフ・サステナビリティ・オフィサー(CSO)の仕事にも簡単に言及しておきましょう。

CSOは経営陣の一員で、文字どおり当社のサステイナビリティに関する事項をバリューチェーンの上流から下流まで、かつ、全社横断的に統括しています。もう少し具体的にいうと、生豆の調達における環境面や社会面への配慮に始まり、当社での製造・流通・販売活動における環境負荷の低減、コンプライアンスの徹底といった仕事です。別の言い方をすると、社会のサステイナビリティに会社の事業を通じて貢献することと、そうした取り組みを通じて会社の事業をさらに強化していくこと、の両方にCSOは責任を負っています。

自己紹介はこれぐらいにして、次回以降はコーヒーとサステナビリティについて「持続可能な開発目標(SDGs)」を軸にお話していきます。その中で堀口珈琲の取り組みについてもお伝えしたいと思っています。

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