パパ日記

芸術は爆発だ

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生田緑地 (専修大学の隣に位置します )の岡本太郎美術館に。
少しパワーをもらいに。
多作で、町のいたるところに作品のある芸術家は稀有です。
渋谷駅で巨大な絵をいつでも見れること自体すばらしいことです。


1980年頃のマクセルのビデオテープのコマーシャルは、岡本太郎がピアノを引き、ピアノが彼の絵になるというもので秀逸で、「芸術は爆発だ」と叫ぶ岡本太郎は衝撃でした。既存の芸術に対するアンチテーゼをCMでやっているのですから、当時のマクセルのCMは先鋭的でした。(ユーチューブで見れます)


また、当時、ローバーとブラウン(ウイスキー)1本にグラスが1個ついてくるというのも今考えるとよくやったなと驚きます。「グラスの底に顔があってもいいじゃないか」というのはヒットCMでした。(40年くらい前に岡本太郎が描いたグラスは、ビンテージ価格で2~3.000円で今でも入手できます。)


彼は、第二次世界大戦前のパリに在住していましたが、当時はフランスの芸術運動が頂点に足していたような時期でした。ピカソに最も影響を受け、画家のマックス・エルンスト、写真家のマン・レイ、シュールレリストのアンドレ・ブルトン、詩人のポールエリュアール、哲学者のジョルジュ・バタイユらとも活動の接点があったとその著作で書いています。(自分の中に毒を持て:青春文庫・1993)


エルンストは、シュールレアリストで日本でも展覧会が多い画家で、よく足を運びました。マン・レイも日本での展覧会は多くあり何度か行きました。ポール・エリュアールは大好きな詩人ですし、ブルトンは現代芸術の根幹に大きな影響を与えました。バタイユの著作は難極めて難解でした。


岡本美術館の多くの絵の中には、シュールレアリズムに影響を受けたかのような絵が2枚ほどありました。調べてみると、そのうちの「傷ましき腕」という絵は、ブルトンに評価され1938年の国際シュールレアリスム展に出品していました。岡本太郎はシュールレアリストではありませんが、その表現において通底するところがあったのだと思います。


余計なことを書いていてすみません。学生時代は映画以外にシュールレアリスムを研究していましたので、個人的にはエネルギーがわずかながらよみがえります。