パパ日記

イエメンコーヒーの貴重なニュークロップ 本質の風味を知ろう

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おーヒーセミナー

 

イエメン産はモカマタリなどが流通していますが、ほぼカレントやパーストクロップが多く、発酵臭や濁り感が見られます。イエメンは乾燥していますので、ドライチェリーで保管し、出荷前に脱穀します。
品質の低下したものが多くみられ、発酵臭の伴い風味をイエメンと誤解されています。

しかし、過去バニマタリ、イスマイリなど多くのイエメンを使用してきましたが、柑橘の果実、ストロベリー、赤ワイン、ジンジャー、シナモンなどのスパイス、チョコレートのようなコクがあるのも特徴です。
焙煎が深めになると、フランボアーズのジャム、乾燥プラム、いちごミルク等複雑な香味を感じることができます。そして重要な点は、なめらかな粘性があることが、エチオピアのG-1Naturalとは根本的に異なります

イエメンコーヒーの30年

産地 SCAA 内容
1990年代 モカマタリ 70点 一般のマタリで流通している豆、発酵臭強い
2000年代

 

バニマタリ 81.5 赤ワイン、ラズベリー、発酵臭は少ない。
イスマイリ 82.5 香りは弱い、発酵臭なくクリーン、甘い余韻がある
2010年代

 

 

バニマタリ 90.0 南仏の赤ワイン、柔らかな舌触りでチョコレート
ハラズ 86.0 しっかりした柑橘計果実の甘い酸、コクもある
ハイミ 85.0 柔らかくベリーの甘い酸、バランスがよい風味
イスマイリ 89.0 明確な酸、ラズベリー、プルーン、チョコレート
2020年代 バニナヒミ 91.0 イエメンを感じさせる、クリーン、バニラ、ハニー

参考のためにSCAA(SCA)のスコアをのせましたが、モカマタリ、バニナヒミ以外はテースティング会での
パネル30名の平均値です。

 

今日飲んだ、イエメンのバニ・ナヒミ(ハラーズ)は、Cityローストでした。
ニュークロップと感じさせてくれるクリーンさで、クリーミーで、バニラっぽい味で、これこそイエメンの本質的な風味です。イエメン産のニュークロップの風味はほぼ体験できませんのでかなり貴重だと思います。

先日、リクルートワークス研究所機関誌「Works」の企画で「組織人としての独学」というタイトルで、キャリア開発や組織の人材育成の研究・コンサルティングの高橋俊介先生(東京大学工学部航空工学科卒業、プリンストン大学院工学部修士課程修了でキャリア豊富な方)の取材を受けました。

その後、今週月曜日に、大前研一さんの主催するオンライン関連で、高橋先生が運営している「組織人事ライブ」という番組で、四谷のスタジオで60分対談しましたが、
コーヒーファンでした。

前置きが長くなりましたが、堀口珈琲のイエメンを飲んでいてくれたようで、このイエメンを絶賛してくれました。私と同じような世代の方には、このイエメンの偉大さを理解できる方も多いのではないかと思います。

イエメン産のコーヒーの歴史がわからないと、このコーヒーのすごさがわからないと思いますので、
過去30年のイエメンのテースティングの一部をのせました。

このレベルのイエメンは、生豆価格も高いので、日本での流通はほとんどありませんので、堀口珈琲で見つけたらお試しください。