パパ日記

カネフォーラ種(ロブスタ種)の風味

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ロブスタ種の風味はCQIにより新たな評価方法が開示されていますが、
官能評価方式としては、ほぼ有用性を感じません。
詳細は略

カネフォーラ種(ロブスタ種)のテイスティングはあまりしませんが、たまに定点評価します。
最近は、ほぼ同じ傾向が示されています。
ウガンダ産、タンザニア産、グァテマラ産にはかすかに酸味があり、特にグァテマラ産には酸味があります。a
それらに対しインドネシア産、ベトナム産、その他のアジア産には酸味が極端に少ない傾向が見られます。

精製の基本はナチュラルで、例外的にインドネシアのウォシェドであるWIBがあります。
アラビカ種ととは全く異なる風味ですので、同じコーヒーの土俵で比較して意味はないように思いますが、
何が異なるのかについては広く理解されていません。

標高600m以下のなどの地区で、高温多湿でも収穫され、生産量が多く、
精製が雑になる傾向が強く、未熟豆を含む欠点豆の混入が多くみられます。
そのため、抽出液に濁りや雑味が強く感じられ、冷めると渋味も感じます。
よくないものは、細菌などによる薬品臭などを感じる場合もあります。

最も特徴的な風味は、ロブスタ特有のロブ臭である焦げた麦茶などで、アラビカ種とは簡単に区別できます。
このロブスタ種を使用する場合は、このロブ臭をなるべく出ないような焙煎を試みたり、深く焙煎してアイスコーヒーに使用したりします。また、価格が安いため多くの場合、インスタントや工業製品ように使用されます。

安いレギュラーコーヒーにもブレンドされ使用される場合も多く、街中のコーヒーショップなどでもこの風味を感じることが多くなりました。

アラビカ種のSPの生産地区は、平均気温が22~23℃程度で涼しいのですが、露ブスタ種はカカオと同じように暑い環境下で栽培されますので丁寧な精製がされないのでしょう。
この品種の生産量が45%(生産年度で変化します)を占めるようになり、全体の収穫量に占める生産比率が高くなりすぎていますので懸念しています。
そのため、ディスカウント市場が拡大しています。
安ければよいわけではなく、品質に見合った適切な価格で共存できる市場の方が健全ですので、
消費者や珈琲従事者はきちんと風味の良し悪しを判断できるようになることが望ましいと考えます。