パパ日記

コーヒー品種21 Wush Wush

https://reserva.be/coffeeseminar

久しぶりに、コーヒーの品種20 からのつづき。

 

UPOV (The International Union for the Protection of New Varieties/植物新品種保護国際同盟) は、
植物の新品種の開発、保護のための国際条約で、1961年にパリで採択されました。
UPOVによれば、品種としての要件は、
①均一性があり植物として同じように見えること、
②他の品種と区別できること、
③次世代で変化しない安定性があることを挙げています。

但し、コーヒーの場合、栽培品種として流通しているものでもこの定義を満たしていないものもあります。
例えばパカマラ種などは、均一性と安定性を欠いているともいわれます。

wushwushは、コロンビアのCafe Granja La Esperanzaで栽培されている品種です。
エチオピア系の品種といわれますが詳細は不明です。

CGLEは、カトゥーラとゲイシャ種の交雑種です。

Sidra種はブルボン種とティピカ種の交雑種(エクアドルの品種)で、
味覚センサーではゲイシャ種に匹敵する風味パターンを示しています。
何度かテイスティングしましたが、よい風味傾向を示している品種です。

当該サンプルの場合、官能的には、CGLE種よりSidra種、Wushwush種の方がよい印象です。
サンプルが残っていれば、テイスティング中級でテイスティングします。

 

 

堀口俊英(ほりぐちとしひで)
2002 年堀口珈琲研究所設立
2019年東京農業大学・環境共生学博士課程卒業
著作:「The Study of Coffee」新星出版・2020年その他
論文:「有機酸と脂質の含有量および脂質の劣化はスペシャルティコーヒーの品質に影響を及ぼす」
日本食品保蔵科学会 2018
論文:「コーヒー生豆の流通過程における梱包、輸送、保管方法の違いが品質変化に及ぼす影響」
日本食品穂応科学会 2019
論文:「コーヒー生豆の品質基準に関する研究」
日本食品科学工学会 2021