
サンプル
市場で流通しているSPとされるマンデリン23-24Cropを12種サンプリングしたものです。
スコアは35点がSCAの80点と相関します。
官能評価
SPは12サンプル中8サンプルで、最高が36点(SCA基準81点)。ほぼすべての豆が
SPとCOの境界線上の豆です。(堀口珈琲研究所の基準は厳しいので了解ください)
味覚センサー
味覚センサーの数値が乱れていますので官能評価との間にはr=0.3444と相関性が見られません。
その理由は以下の2点です。
1,スマトラ式の精製にバラつきがありセンサーの感知が適切でない可能性
2.スマトラの官能評価基準がなくパネル(n=20)の評価に個人差が生じている
総括
過去30年間マンデリンをテイスティングしていますが、今年のサンプルには在来系の品種の風味はありませんでした。
年々在来系品種はなくなりつつあります。
全て、カティモール種系の風味になっています。
ただし、他の東南アジア圏のコーヒーにくらべ酸味はしっかりありますので存在感はあると思います。
そこで、8種のサンプルについて、pHと滴定酸度(総酸量)を測定しました

官能評価とpHの相関はr=-0.3954、官能評価と滴定酸度の相関はr=0.5719、
官能評価と味覚センサーの相関はr=0.4526とやや低い相関となっています。
ただし、在来種系の風味が見られれば40点(85点)をつけるのが当研究所の規準です
マンデリンは官能評価が難しいということになります。
マンデリン用の官能評価表の作成が急がれます。
酸味は強く、総酸量も東南アジアのコーヒーにくらべ多く、マンデリンの特性が酸味にあることがわかります。
ただし、マンデリンの酸味は強く、明確なのですが、官能的にはクエン酸系より酢酸系の酸味を感じます。
在来種系品種の酸味はクエン酸が強く、かつリンゴ酸やグリコール酸が多く含まれる場合があり酸味の質がことなります。
これらをLC/MS(高速クロマトグラフィー質量分析器)で分析していますので、ある程度検証できます。
ただし、在来種系のマンデリンの風味を知るコーヒー関係者はいなくなりつつあり、この差異を官能的に感知できないのが一般的です。
したがって、現在も含め今後、当該サンプルのカティモール種系の風味を自家焙煎店はマンデリンの風味として認識していくことになると考えます。
さみしい限りです。