こんにちは
4月のセミナーをアップしました。3月はコロンビアの県、品種別を予定、4月はエクアドル・ペルー∔ウガンダのロブスタ種のオークションロットその他を予定します。(変更あり)
SCA(Special Coffee Association)は新しいCVA(Coffee Value Assessment)を導入し、スぺシャルティコーヒー(以下SP)の概念・定義変更をしました。そのため、SCA方式の官能評価の運用およびQグレーダーの活動が停止状態にあります。
SPは、2000 年代の初期の黎明期を経て25年間の歴史の中で発展してきましたので、簡単にはこの言葉の使用がなくなることはないと思います。
しかし、この概念を主導したSCAの官能評価方式はCVAにより効力を失いつつあります。
したがって、SPという言葉を使用する場合には、「わが社は(私は)SPについてこう考えるという定義や理念」を示す必要があると考えます。
ただ漠然とスペシャルティコーヒーという言葉を使用することはできなくなったわけです。しかし、市場では曖昧なままSPという言葉を使用する事例が氾濫しています。
堀口珈琲研究所では、10年前から、理化学評価との相関性から新しい官能評価方式の在り方を検討してきました。新しい方式は、簡易的な5項目50点方式とより専門的な10項目100点方式の2つの方式からなります。
50点方式でテイスティングセミナーを5年間運用実験をし、さらに2025年10月からは10項目100点方式で運用しています。
もともとSCA方式は米国人が作成した評価方式で、評価項目に彼らの苦手と推測される苦味とうま味が入っていません。しかし、日本人にとって苦味は春の味でもあり、うま味(アミノ酸)は食べ慣れた味でもあり評価ができるはずです。新しい官能評価方式には、UmamiとBitternessの評価項目を追加し、さらには曖昧であったナチュラル精製豆の発酵の評価にも対応できるようにしました。
私は、この新しい官能評価表については2025年のSCA展示会で講演しています。この講演については、SCAJの公式ユーチューブで見ることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=TV2rdMdlAcM&t=38s
また、この論文を2025年の12月に「日本コーヒー文化学会のコーヒー研究」で発表しています。
SCAは、CVAで「明確な品質評価からマーケティング的価値の重視」に舵を切りました、その背景には、中国、東南アジア、インド、中近東という新興国の登場、さらには若い世代の登場などで価値観や嗜好性が変化したことなどが考えられます。
しかし、時代がどのように変化しようとも、コーヒーのおいしさは品質に裏付けられたものであるべきでしょう。したがって、私がジャッジを行う深煎り焙煎競技会および沖縄品質評価会では、この新しい評価方式を使用します。また、官能評価以外の物理的、理化学的評価も加味し、客観性を担保します。
表・新しい官能評価表
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評価項目 |
評価基準 |
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aroma |
花のような香り、心地よい香りのある豆を高く評価 |
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acidity |
酸味の強さと質、クエン酸、リンゴ酸を高く評価 |
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body |
なめらかさ、粘性を評価、脂質量の高い豆を評価 |
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cleanness |
クリーン、透明感、濁りのなさ、脂質劣化のない豆を評価 |
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sweetness |
アフターテイストの甘味など。ショ糖の余韻を評価 |
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umam |
グルタミン、グリシンなどのアミノ酸のうま味のある豆を評価 |
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bitterness、 |
心地よい苦味、シャープな苦味、キレの良い苦味などを高く評価 |
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character |
テロワール、品種のもたらす個性的風味を高く評価 |
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Balance |
酸味とコクのバランスおよび全体の風味バランスを評価 |
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Overall |
全体の調整点として、発酵臭は程度によりマイナスする |
Horiguchi