パパ日記

おいしさ-2

「家で美味しいコーヒーを飲みたい」
おいしいとは何か?はとても難しいですね。
でもセミナーでは、まずこの言葉の意味を簡単にお話してからスタートします。

 

 

品質にもグレードがあるように、おいしさにもレベルがあると考えた方がいいでしょう。
味覚は遺伝的なものより経験や訓練により開発されるものと考えます。
コーヒーや食に対する味覚が開発されていけば、おのずとより高いおいしさを理解できるようになります。

 

 

また、まずはおいしさの前に品質を考えることも重要ですね。
コーヒーの品質でまずいえることは、欠点豆が混入していないことです。
世界中で流通している多くのコーヒー豆には欠点豆が混入しています。
未熟豆、欠け豆、虫食い豆、醗酵豆などです。
当然それらがなければ、香味はクリーンとなり、冷めても香味はいやな味にならず、液体も濁りません。
この品質の維持のための、栽培から精製、選別、輸送、保管などで最大の注意を払います。

 

しかし、品質がいいだけでは、香味がいいとは限りません。
そこで重要になるのは、その産地の気象条件や土壌などの栽培環境です。
標高が高かったり、肥沃な土壌であれば特徴的な香味が生まれる可能性があります。
品質にこの産地の個性が加われば、コーヒーをおいしく感じる可能性は増すでしょう。

 

 

 

コーヒーはここ10年で、トレサビリティが明確になり、その香味は飛躍的に高まりました。
したがって優れたコーヒーを体験することにより、コーヒーの味覚は開発され、おいしさを理解できるレベルも向上します。しかし、おいしさは単純に香味のみではなく、見た目や飲む場所、情報など多くの付随するものからも成り立ちます。

 

 

 

しかし、プロである我々は客観的にコーヒーの味覚を判断します。
素晴らしいコーヒーは産地ののよい香味が豊かであるため個性的となります。
コーヒーを最終的に楽しむには、その豊かな個性を理解したうえで、自分の嗜好性を語ればいいと考えます。
ケニアやマンデリンやエチオピアのナチュラルは極めて個性的なコーヒーですので、好みは飲む方により異なるでしょう。しかし、いいものはいいという客観的な判断は重要で、そのことを知ることがコーヒーを学ぶことでもあります。

 

 

 

米ではおいしさを示す「食味値」やきれいな粒の割合を示す「整粒値」で品質を表すことができます。
コーヒーにはそのような基準はありませんが、それに近いものとしてSCAAのスペシャルティコーヒーの基準があります。
堀口珈琲のコーヒーは、産地において香味のよいハイエンドのスペシャルティコーヒーを購入しています。
また産地でのハンドピック、自社内での選別工程、最終ハンドピックの工程をしていますので、世界でも最高レベルの粒のきれいなコーヒーではないかと思います。

 

 

 

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