パパ日記

ぺ―パードリップ-2

11/30の続き
(この話は最後にはネルドリップに続いていきます。)

 

 

コーヒーの香味は生豆である原材料で決まるべきもので、抽出は重要ですがその細部にこだわるあまり本質を見逃してはいけないと感じたものです。
ですから、細かな抽出にこだわるのなら豆を替えた方がいいのではないでしょうか?
と取材では何度も発言してきました。

 

スペシャルティコーヒーのムーブメントは生豆の品質に目を向けたものです。
そのためにトレサビリティを求めることになり、シングルオリジンの香味を確認するという流れになったわけです。
コーヒーの香味は原材料に多くをゆだねている訳ですから、抽出のテクニックも重要ですがそれ以前に生豆の品質が問われて当然です。

 

しかし、この生豆の品質とは何か?
コーヒーのいい香味とは何か?
は、厳密に言えばなかなか理解できない時代が続いてきたと思います。
流通している限定されたコーヒーの中で最大限の香味の表現を求めてきたのが日本の抽出の歴史といえるでしょう。

 

2000年以降のスペシャルティコーヒーのムーブメントは、ロースターなどが与えられたものから自ら良い原材料を求めていく転換のムーブメントともいえるわけです。
このような大きな転換期においても、求道者のように抽出に命を懸ける方々もいます。
それはそれでコーヒー店のあり方の一つだと今では素直に認められるようになりました。

 

 

日曜のコーヒー文化学会は、ネルの抽出についての講演などがありました。
深いローストをして苦みの中に甘みを見出す
ゆっくりとした抽出となるため待つという時間を楽しむ
ということでしょう。
米国のサードウエーブの浅いローストで酸と甘みを楽しむということとは対極になります。
かくも コーヒーの愉しみには多様性がある訳です。

続く

 

 

今朝のコーヒー
フレンチローストのコーヒー
30gで260g抽出 3分
焙煎は深く、表面に油脂がまわっているが焦げ臭はない。
但し、香りは弱めで、ボディ感がなく柔らかな香味。
アフターに苦みが残る。

20141208_102254
ロイヤルコペンハーゲンの新作。
NY TENERA(ニューテネラ)マグ。
コペンらしくない新しいデザインだが洗練されている。6種。