パパ日記

スペシャルティコーヒーとレギュラーコーヒー-4

10/19の続き
従来コーヒーは、全日本コーヒー公正取引協議会(以下協議会)においてレギュラーコーヒー(生豆を煎った豆と粉)とインスタントコーヒー(抽出液を乾燥させて作るなど)に区分されてきました。(協議会は、ロースター、生豆問屋、商社など130社程度で構成されています。)

 

 

 

しかし、日本ネスレが、インスタントにレギュラーコーヒーを加えたレギュラーソリュブルコーヒーという新商品を開発しその表示に関し、協議会においてかねてより議論があり、最終的にコーヒーの定義が変更されています。
堀口珈琲は協議会には加入していませんので、この詳しい経緯についてはよくわかりません。

 

 

 

改定定義は、レギュラーコーヒーは、「コーヒーノキの種実を精製した生豆を焙煎したもの及び煎り豆に生豆を加えたもの並びにこれらの豆を挽いたもの」、インスタントは「煎り豆または煎り豆にコーヒー生豆を加えたものから得られる抽出液を乾燥した水溶液の粉状、顆粒状その他の固形状のもの」としています。
実際に煎り豆に生豆の粉を混ぜて販売した事例がありこのような記述になったようです。
またレギュラーとインスタントコーヒーを混合したものやインスタントの抽出液にレギュラーコーヒーを混合して乾燥させたものも含んでいます。

 
ネスレ日本もこの規約作成にはかかわっていましたが、レギュラーコーヒーを扱う会社との見解の相違が発生し、最終的にはレギュラーとインスタントの混合の場合はその重量の区分比率でその多い方の表示をするという規約になったようです。

 
もともとレギュラーソリュブルコーヒーには、レギュラーコーヒーの比率が少なく、この規約では表示を継続することができなくなるため、日本ネスレは、全日本公正取引協議会、全日本コーヒー協会、日本インスタントコーヒー協会、日本珈琲輸入協会の4団体を2014年に脱退しています。

 

 

 

これらは、インスタントとレギュラーコーヒー業界におけるシェア獲得競争の激しさを意味します。日本ネスレは積極的にオフィスなどに「アンバサダー」などで従来のレギュラーコーヒーマーケットに攻勢をかけていますし、他方レギュラーコーヒーはコンビニなどで使用量を拡大させています。

 
基本的には、レギュラーコーヒーであっても、レギュラーソリュブルコーヒーであっても、それがどのようなコーヒーであるのがきちんと消費者に伝わればよいはずです。
最終的には消費者が、香味、用途、価格などで選別していくことにはなると思います。

 

 

 

堀口珈琲はレギュラーコーヒー(生豆やインスタントのまざらないもの)を扱う会社ですが、表示に関しては、業界の表示をまもりつつ、より消費者にわかりやすく伝えていければと考えます。

続く