パパ日記

ファミレスとカフェ

今朝のコーヒー
タンザニア  ブラックバーン シティ
入港してしばらくたち、何となくいい香味がでています。
ただかすかに草の香味に、なめらかなキャラメルに温州みかんの甘い酸などを感じます。
いま、若林と小野塚が農園に行っているはずです。

 

 

 

事情により某ファミレスにて食事。この仕事をするようになり、イタリアン、フレンチレストラン以外の外食産業にも目を向けるようになり、たまにファミレスにも入り味をみます。
ファミレスは、季節の食事や世界の料理などを取り入れたりし、原材料コストのなかで工夫しています。
対して喫茶やカフェはそこまでしきれないところも多く見受けられます。

 

 

 

当然、手間をかけたり、よい食材を使用したり、少し味覚が良ければファミレス以上のものを作ることはできます。そこで、喫茶やカフェの開業者は、それ以上のものを出せると思いこみます。
しかし、実際にやってみると、そう簡単ではないこともわかっていきます。
おいしさはお客様が判断しますので、自分の考えていたおいしさと舌の肥えた消費者との間のおいしさとギャップが生じることに気づくかもしれません。
気づかなければ店は衰退します。

 

 

 

ここは微妙な感覚で、味を客観的に見ることができるか?ということを意味します。
そのためには、多くの食の体験を要します。
コーヒーも全く同じです。
自分の作るものが「どの程度のレベル」なのかがわかれば、地域や顧客に合わせて味を作ったりアレンジしたりできます。
この感覚は意外に難しい感覚で、簡単には教えることができない領域になります。
飲食店経営の難しさの根本部分です。

 

 

 

いつも朝日カルチャーで話しますが、「たまごとハムのサンドイッチをどうやって作る?」という問いに対し、人それぞれさまざまな答えがあるでしょう。
しかし、この単純なメニューの中に自店のこだわりを表現し、他店と差別化できる人はまれになります。
「使用するパンの選択から焼き方、バターの種類、玉子の選択とそのフィレの作り方、皿の選択から盛り付け方」などその人の味覚や感性が問われます。
ですから、とても厄介ですが、反面うまく行く可能性もある訳で、そこが面白みでもあります。

 

 

 

個人の喫茶やカフェは、ファミレス以上のことができなければなりませんし、スタバ以上のサービスをしなければなりません。他とは異なる自店の特徴を表現しなければならない訳です。
ですから飲食は、人格をも含めた総合的な自己表現となります。

 

 

 

話はそれましたが、この某ファミレスの北海道の食材を使用したイタリアンメニューは、1814円です。
チェーンとしての食材の確保から、セントラルキッチンと現場での調理の組み合わせなど難しいことへのチャレンジは伝わります。
しかし、一見豪華そうで頑張っているように見えますが、ややもの足りなさも感じます。