パパ日記

日本の焙煎業-4日本のコーヒーショップチェーン

日本にはスターバックスなど外資系のコーヒー店も多く、焙煎豆の輸入量は、7273トンあります。
これを生豆換算すると144.250袋(2014年)になります。
これらの多くがスターバックスの輸入と推測されますが、その割合はわかりません。
スターバックス以外の海外チェーンも多く、日本のコーヒーショップともども店舗数は拡大傾向にあります。

 

 

コーヒーショップチェーン店は、米国シアトルのスターバックスが1996年に日本進出し、日本最大のチェーン店にまでなっています。(総店舗数ではドトール系の方が多い)
2015年には米国の老舗コーヒーチェーンである「コーヒービーン&ティーリーフ」日本進出し、かなりのスピードで出店しています。「ブルーボトル」も昨年の出店でしたね。
この2つのチェーンの話題もそろそろ下火でしょうか?

 

 

スターバックス、1.165店、タリーズ(伊藤園)608、シアトルズベスト64、セガフレード34、コーヒービーン&ティーリーフ9。ドトール1.104、コメダ珈琲(MBKパートナーズ)676、サンマルク383、プロント285、イタリアントマト274、珈琲館274、シャノアール+ベローチェ195、カフェドクリエ186、星野珈琲(ドトール・日レス)167、エクセルシオーネ130、ルノアール119、上島珈琲112、コロラド(ドトール)100店?英国屋44。大まかに6.000店程度あります。(2015.12現在)

 

 

これらのチェー店の増加とは反対に、従来の喫茶店は154.630店(1981年)から70.454店(2012年)まで減少しています。この減少を補ってきたのがファーストフードやコンビニコーヒーと言えるでしょう。特にコンビニコーヒーは、革新的で新しい需要を喚起しているといえるでしょう。
1台で100杯近く対応できるマシンで、平均80杯前後を売り上げます。
個人レベルの喫茶店よりはるかに多い杯数となります。
またオフィス街などでは、マシンが3台並んでいますのでそれなりの杯数が予測できます。

 
セブンイレブン17,569店、ローソン12.164、ファミリーマート11.352,サークルK3.563、サンクス2.763、ミニストップ2.149、デイリーヤマザキ1.579 です。
51.000店もあり、喫茶店の減少部分を補っていると考えられます。(2015.03現在)

 

 

また、ファーストフード(FF)、ファミリーレストラン(FR)などの外食産業もコーヒーを多く消費します。この分野にいち早く目を付けたのはマクドナルドで、2005年にプレミアムローストコーヒーとして、ブラジルNO2,コロンビアSHB、エチオピアなどを使用(現在は不明)し、その消費を増やしてきました。現在店舗減少中(小田急では豪徳寺、成城学園などが閉店)ですが、100円で提供し、コンビニコーヒーと競っています。
その後、マックに影響を受け多くのファーストフードがコーヒーの見直しを図りました。
しかし、業界の価格競争は激しく、焙煎豆の納入価格は量を使用する為低く抑えられています。

 

 

ファーストフード16.844 ファミリーレストラン10.050 その他外食産業は 計30.000店もありますので、コーヒー需要の下支えをしているといえるでしょう。(2014.04日本フードサービス協会)

 

 
コマーシャルコーヒーの生豆価格はNY相場に左右され、かつ為替の影響も受けますので、焙煎業には不安定な要因が多くなります。
したがって、大手焙煎会社しか焙煎能力の面で、又価格対応力ないのが実情です。
現在の円安は、生豆輸入には厳しく、製造原価が高くなりますが、反面汎用品であるNY相場が低いため(121.70セント/ポンド.2016.03.08)、現在も安い納入価格が維持できていると推測します。
しかし、相場が低いことは生産者の収入が低くなることも意味しますので、必ずしも良いことではありません。コーヒー生産意欲の減少、ひいてはコーヒー産業全体の衰退にもつながります。

 

 

 

従来のコーヒーマーケットは、気象変動などによる収穫量の増減により、生豆価格が変動し、コーヒー栽培の持続性が懸念される歴史の繰り返しでした。
2001年のコーヒー相場の暴落は、コーヒーの危機とよばれ、コーヒー栽培の廃業、転作を生みました。そのような中、新しい取り組としてフェアトレードが誕生しています。

 

 

 

また、従来のNY相場に依存したコーヒー以外に、生豆の品質に着目した新しい付加価値のあるスペシャルティコーヒーも生まれ、流通してきました。
よいコーヒーが作られ、消費国がより高い価格で購入し販売することにより、新しいマーケットが構築されてきています。
このことは、生産国においては生活の安定、生産の持続性が確保され、消費国においては、商品の差別化と新しい消費者を生みだし、コーヒー需要の健全な発展に寄与すると考えます。
価格の安いコーヒーマーケットと、品質や香味のよいマーケットがきちんと消費者に理解されることが健全であると考えます。
 

 

 

最近は「コンビニコーヒーがおいしい」という声も聴きますが、それらは既存に使用される喫茶店、ホテル、FRなどでコーヒーの品質、香味のよくないものが多く流通している現状の裏返しと考えます。