一億総活躍社会は、若い労働力が不足しているため、年老いても働ける人は生きがいを持って働きましょうということでしょうか?
昭和の昔のようにご隠居さんでいることは難しい社会になっています。
働かなくてよいか?働かねばならないか?は経済上、倫理、主義などの問題もありますが、少なくとも少子化の問題解決は制度上の不備と価値の多様化の中で困難な状況下にあるといわざるを得ません。
世田谷では保育園不足が問題なのは明らかです。
私が1990年位この仕事を始める際には、まず店舗物件を探し、次に保育園を探し、最後に住む場所を決めました。娘を2歳児で保育園に預けましたが、それでも店を維持していくのは大変と考えましたので、当初は一人になっても維持できる業態や店舗レイアウトを考えました。
この時から、他人の店の開業のお手伝いをして25年がたちます。
これからの個人店の喫茶やカフェの有り方はなんだろう?とはいつも考えていることで、いずれアイデアなくなるでしょうから、その時は朝日カルチャーも終了することになると思います。
世田谷店のある千歳船橋は、全国でも珍しいくらい子供が多いエリアです。
これまではベビーカーが多く、ここ2~3年は小学校の学級が増えています。
世田谷は商店街も多くあり、学校、医療機関にも恵まれ成熟した町といえますので流入も多いのでしょう。
千歳船橋は特殊な街で、大企業の社宅が多くあり、それらがマンションに変わりました。
最近の金余りに伴い住宅が増加していることが大きな要因です。
又、大企業も多かった町で、その会社の移転した跡地がマンションになり、ここ10年で新しい居住者が増加しています。23区では珍しいと思います。
堀口珈琲は、1990年から少しずつ成長し、それを町の人たちも実感しながら応援してくれました。
店は町の人々と共に歩んできたわけです。
しかし、10年以上たてば転居など様々な事情でお客様は変わっていきます。
現在の世田谷店は、すでにおいしいコーヒー店として認知され、この町に新たに来た人にもファンになっていただいています。
ただ、残念なことに、新しいお客様は堀口珈琲と一緒に成長してきた歴史というプロセスは共有していません。これは25年もたちますので当たり前のことです。
しかし、お客様が変化していくように、店も変化し歴史を刻んでいきます。
大切なことは、そこにはいつもの通りあの店がある……. それはとても幸せなことです。
商店街や住宅地にある個人店には、地域密着というキーワードは当たり前すぎて見落としてしまうのですが、新規参入の個人店にはとても重要です。そのために何ができるのかはセミナーで…..。
コンビニカフェやマンションカフェなどがどのように機能していくのか?もしくはどのように機能させればよいのか?を考えれば、何となくヒントが浮かび上がるでしょう。
朝日カルチャー「小さな喫茶・カフェの作り方」は、10.11.12の3回シリーズで、ある程度のヒントは提示できると思います。最終的には「やるべきか否か..」の判断材料を提供します。