パパ日記

ハイロースト2種の官能評価

グァテマラのサンタカタリーナ農園のブルボン種とシベリア農園のパカマラ種の2種が販売されました。

 

 

 

「サンタカタリーナ農園」は、2003-2004クロップから購入している堀口珈琲の主要取引農園です。アンティグアの素晴らしい農園で、2000年初期までは米国のスターバックスやピーツコーヒーが使用していました。現在堀口珈琲とは13年以上の取引関係にあり、ほぼ全量購入しています。世界的に見ても、最も安定した品質を維持している農園の一つだと思います。

 

 

 

エルサルバドルの「シベリア農園」はここ数年継続して購入している農園となります。
パカマラは2000年代の終盤から世界的に人気の出た品種です。そのきっかけはグァテマラのウエウエテナンゴの「エル・インフェルト農園」のパカマラがコンテストで優勝してからとなります。しかし私は2000年の初めからこのコーヒーに着目していましたので2002-2003クロップの「バトレス農園」の豆から使用しています。

 

 

2つのコーヒーは共に酸とコクに特徴があります。
酸は、その強弱であるpHの水素イオン濃度数値と、有機酸の総量と組成の酸度でその香味が複雑に絡みます。そう単純ではありませんが…..。
私の個人的官能評価では、

  1. まず、その特徴が明確になるにつれ「明るい酸、華やかな酸、果実のような酸」として区分します。
  2. 次に華やか以上の酸であればどのような個性があるかを見つけていきます。
  3. この二つのコーヒーには、基本的な柑橘の酸がベースにあり、さらに果実のような酸も感じることができます。

 

 

 

サンタカタリーナは、ミカンのような甘い酸があり、その中にややレモンのようにしっかりした酸がありますので、深い焙煎に耐えられますので、通常はハイロースト以上の豆で販売します。グァテマラのアンティグア産のコーヒーはそのような特徴があり、ウエウエテナンゴ産や他の多くの産地の豆はそこまで深く焙煎できないものが多くなります。
このようなことを理解できるようになるには、自家焙煎店として営業しても経験値が必要となりますので数年を要します。今回は、ハイとシティとフレンチですので3種を飲み比べることができる良い機会と思います。

 

 

 

シベリアは、パカマラの中でも華やかさが際立つコーヒーです。
エルサルバドルのティピカ系のクリーンでシルキーな香味のパカマラの中では突出した果実感を伴います。グァテマラの最も華やかなパカマラに匹敵します。したがって、「華やかと果実のよう」の中間くらいに位置づけます。
柑橘以外に果実のニュアンスには、白い果実と赤い果実と黒い果実に区分しそれらの中の特徴的ニュアンスを探します。どんな味があるのか探してください。

 

 


このコーヒーは、マラゴジペとパカス種のハイブリッドで粒が大きい豆です。
どちらの遺伝子の影響が大きいかで香味のニュアンスが変わるように思いますので、個人的な官能評価では、その香味を2系統に区分します。そうすると明るい酸のパカマラと華やかな酸のパカマラに簡単に区分することができます。

これは生産地域のテロワールの影響も受けると推測されますので、必ず産地を頭の中に入れて、香味を確認する作業が必要です。
さらには、どの程度の焙煎度合いまで香味がぶれないかも判断できるようになりますので、この豆はフレンチまでは焙煎しません。

 

 
こうして15年くらいのパカマラ飲用の歴史の中で香味を系統だててきました。
さあ

ハイローストの2種?かサンタカタリーナの3種もしくは2種?を飲み比べてみましょう。