パパ日記

ボブ・ディラン

ボブディランのマイフェイバリットアルバムは1960年代中盤頃の2枚組の「ブロンド・オン・ブロンド」です。学生時代はビートルズやローリングストーンズではなくボブ・ディランでした。

その少しあと、1967年になるとイギリスにクリーム、ムーディーブルース、デビットボーイ、米国にドアーズ、CSN&Yなどがデビューしていきロックの黄金時に突入していきます。
当時は日本版のレコードが販売されていないものも多く、輸入盤専門店に通ったものです。

初めに何かを聞くのであれば初期のアルバム「追憶のハイウエイ61」あたりもよいのではないかとお勧めします。

 

 

ディランの詩はやや難解な面もありますが、内面から湧き上がる言語を自動記述的に(ショールレアリズム宣言のアンドレ・ブルトンの表現方法)音にのせていたように感じます。
歌がうまいのか下手なのかよくわからないようなシンガーですが、以外に言葉と音の共鳴度を高く感じていました。

 

 

 

1960年代の当時の米国のポピュラー音楽では、このような詩は極めて特異なものでした。
彼のプロテストソングに目が行ってしまうと、詩の本質が見えにくくなるかもしれません。(英語はよく理解できませんが…..)
当時ディランに匹敵した詩を書いたのはドアーズのジム・モリソン(故人)で、当時ボードレールの詩に傾倒していた私が強烈なインパクトを受けたのを覚えています。

 

 

 

コーヒー屋ですので、彼の「one more cup of coffee」という素晴らしい曲がありますので、ご紹介します。機会があればお聞きください。1970年代にシングルで発売されています。

One more cup of coffee for the road
One more cup of coffee ‘fore I go To the valley below

ワンモアカップオブコーヒーで完結せず、フォーザロードとフォア―アイゴートゥーザバレービロウという言葉が全体の詩のポイントになります。
日本語への翻訳も多くありますが、単純な表現としてしまうと全体の詩の雰囲気を壊すような気がします。翻訳家の力量が問われるでしょう。たぶん彼はあまり深い意味で書いていないと思うのですが、ファンはいま少し深読みをしたくなるものです。
 

女性との心が離れていくような曲なのですが、聞くものの想像力をそそり、その情景が浮かぶような曲です。(アメリカ映画の観すぎかもしれません…)

 

 

この曲のバックに無名時代のエミリー・ハリスがいたようです。
今やハリスはカントリーの大姉御で、CDを数枚持っています。