パパ日記

ひらめ

13年ぶりにイタリアに行きましたが、食はその土地で食べるからいいと改めて感じました。

コーヒーもそうですね。水と空気と雰囲気が、多少の未熟豆やロブの重い味を帳消しにしてしまいますね。2000年に出版した「コーヒーのテースティング」(柴田書店・絶版)を書いた頃は、つぱっていましたので辛辣すぎましたが今は寛大になりました。

味を変えないことの頑固さに敬意を払うべきかもしれないと少し思うところです。

イタリアにも、新しい波は常に起こるのですが、料理もコーヒーもスタンダードというか古典的定番がきちんと残るところにイタリアらしさを感じます。

対して日本のイタリア料理は洗練の方向に向かい、日本料理とフランス料理との合体のような日本的完成度を高めています。
日本的イタリア料理にイタリアを感じさせることのできる料理人は優れていると思います。
一歩間違えるとイタリアを感じさせない料理になってしまうもので、そんな店も多く、この感覚は、イタリアの泥臭さ?やイタリアの文化的側面を理解しているか否かにより変わるのだと感じます。

また食べ手も重要で、食べる側の体験数が多くなり味覚が発達し、味に厳しい批評が形成されるようになる歴史が必要でしょう。

 

スペシャルティコーヒーマーケットは、まだまだ過渡期にあり、消費者の味覚の向上がより新しいコーヒーの世界を生み出す原動力になる必要があるでしょう。
コーヒー業界で堀口珈琲の役割は極めて重要と考えています。

堀口珈琲の新しいコンセプトは「THE NEW COFFEE CLASSIC」です。伝統や優れたものを踏襲しつつ、さらに新しいものを生み出し、普遍的な価値を見出していきたいとも考えています。

 

写真はヒラメでしょうね。

20130427_203202.jpg 20130427_203529.jpg

巨大で厚みがあり、これをおまかせで注文し食べたまではよかったのですが、支払はとても高いと感じました。時価でしょうか。アドリア海産なのでしょうか?

トマト、ケッパー以外にジャガイモがかなり使用され驚きです。アクアパッツアのような調理法のような味でした。このあたりが大雑把というか、味の微妙な違いを生み出し、イタリアを感じさせます。この香味はまさにイタリアですが、日本人であれば今少し洗練された味の方がいいと感じるでしょう。

この程度差が理解できると、日本のイタリア料理業界でイタリア的スタンダードの香味が継承されないことが理解できるでしょう。