パパ日記

標高1 コーヒー生産地の標高

https://reserva.be/coffeeseminar

コーヒーセミナー

 

カニのスパゲティ

某イタリアンというかチロル料理にて。
イノシシの煮込みも食べましたが、古典的な味付けでした。
最近では珍しく、イタリア料理を感じさせてくれました。

 

アラビカ種のコーヒーは、赤道に近い場所であれば、おおよそ標高800mから2100m程度までの範囲で栽培されています。

一般的には、高い標高の地域は、昼夜の寒暖差があり、よいコーヒーができると認識されています。
寒暖差は、有機酸量や総酸量に影響を及ぼすと考えられ、酸味とコクのあるコーヒーができると考えられるからです。

 

実際に、汎用品として量産される低標高のCOと、丁寧な精製による高標高のSPの間には、総酸量と総脂質量には差があります。
例えば、私の分析の平均値では、SPの総酸量は7.30ml/gでCOの6.68ml/gより多く、SPの総脂質量は16.2g/100gでCOの15.8g/100gより多いことが明らかになっています。

 

SPの有機酸の組成を見れば、クエン酸量が酢酸量よりも多く、柑橘果実の酸味を感じることができますし、また、SPの脂質量の多さは、テクスチャーとしての粘性を感じさせます。

しかしながら、コーヒーの風味は、寒暖差という気温の変化以外にもその地形、土壌の影響を受けますし、品種の違いや、剪定や施肥などの栽培管理の影響も受けます。また、日射量の影響も受けると考えられます。

もちろん気候変動(温暖化)の中で高標高は品質に重要なファクターですが、標高のみで品質を評価することは少し難しいとも考えます。(続く)