パパ日記

コーヒーの嫌気性発酵と風味のトレンド

https://reserva.be/coffeeseminar

現在は, 官能評価とそれを裏付ける理化学的数値及び味覚センサーとの相関性について分析しています。
学会のオンライン発表中に急に画面から消えた時もこのテーマでの発表中でした。

問題はいくつかあり、ウォシェドはある程度相関性(統計処理します)がとれるのですが、
ナチュラルについては、相関がとれない事例もあり、官能評価に問題があるのか?乾燥時による微生物の働きを味覚センサーが感知できているのか?まだ判明していません。

ましてや嫌気性発酵の豆(無酸素状態での発酵)の場合は,そもそも官能評価基準がありませんし、味覚センサーが、アルコール発酵をどの程度とらえているのか全く分かりません。
酵母によりアルコール発酵しますので、その後チェリーに付着している酢酸菌などの影響で酢酸系の酸味になる場合もあれば、乳酸菌系の酸味になる場合などがみられます。
この辺りは味覚センサーでの分析は限界があり、これまでの理化学的な分析でも限界があると感じています。

 

したがって、今後はLC/MSという質量分析も可能な高度な分析機で分析をしていく予定です。
世界中でこのような高額な分析機は使用され、論文も多くありますが、官能評価との相関性については研究事例はほとんどなく、あっても、考察ができていません。
そもそも研究者は官能評価ができませんので、ただ詳細なデータがでているだけというのが実情です。
そんなわけで、やろうと思えば、研究の余地は多く残っています。

 

そんなことを考えていたら、過去30年をさかのぼると、コーヒーには風味のトレンドがあると気づきました。
ということは、ワインと異なり、コーヒー葉まだ発展途上にあるということです。
今書いている本に1~2ページ追加します。

 

次回は嫌気性発酵について。