パパ日記

コーヒーと嫌気性発酵(アナエロビック:anaerobic) その1

アナエロビック・ファーメンテーションとは
コーヒーが発酵系の食品であるといことはあまり知られていません。発酵とは、さまざまな微生物が有機物を分解することです。果実の糖やその他の化合物をはエタノール、有機酸などの副産物に分解され、種子の細胞構造に吸収されます。

 

コーヒーチェリーは、収穫後、産地の酵母やその他微生物などの影響で、収穫後1日放置しておくと発酵臭が出てきます。この臭いの一部が種子に移ると発酵臭として欠点評価されてしまいます。そこで、ウォシュの場合は、夕方までに収穫した豆は、夜になってもその日のうちに果肉除去するなど、慎重な管理が必要です。
また、ナチュラルの場合は、適切な乾燥方法や環境が重要になります。

コーヒーの場合、精製過程において何らかの発酵が伴いますので、このプロセスが品質の影響するわけです。従来の精製プロセスにおける発酵は酸素下の発酵として好気性発酵という言葉が使用されます。簡単にいうと空気がないと死んでしまうような微生物による発酵のことです。
この発酵をどのようにとらえるかは、コーヒーの風味にとって非常に重要な課題です。

ここ3~4年嫌気性発酵という言葉をよく聞きます。
嫌気性発酵は、空気(酸素)を必要としない状態で活動する微生物の働きによって発酵する過程のことです。この酵母などをうまく利用し、嫌気性発酵させ、従来の風味と異なるものを生み出そうという試みがあり、それらが多様な形で試され始めています。