パパ日記

カネフォーラ種の生産増について

カネフォーラ種(ロブスタ種)の生産量の増加は著しく、全体の46%を占めるに至っています。
年度により変化しますが私がこの仕事を始めた1990年は30%でした。

一方、アラビカ種の生産比率は減少傾向にあり、多くを占めるアラビカ種のCOの品質低下も懸念されています。
カネフォーラ種は、高収穫品種で、ナチュラルの精製が多く、丁寧な収穫、精製がなされていないと推測されます。
そのような中で、丁寧な精製を行うファインロブという考え方も生まれていますが、現実的な流通はほとんど目立ちません。

カネフォーラ種の増産は、消費国のディスカウント市場を助長するのみで、生産者には利益還元が少ないと想像されます。
カネフォーラ種の産地は、標高が低く高温多湿でアラビカの生育には適しませんが、
カティモール種やサルティモール種であれば生育できる場所もあると考えられますので、
新たに植えるもしくは植え替えるなどの対策を講じ、品質の良いものを作ることが、コーヒー産業の維持につながるとも考えます。

SPの黎明期から20年間、カティモール品種については関心を向けませんでしたが、
ここまでカネフォーラ種の生産が増加すると、コーヒーの品質や風味のアベレージは低下せざるをえません。
すでに日本のコーヒー市場は、SP市場が形成されつつありますが、
全体としては低品質のコーヒーが流通し、風味のアベレージは年々低下しているように感じます。