パパ日記

Papaブレンド-4 焙煎スキル

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コーヒーセミナー

焙煎におけるフレンチローストとは、これまでいくつかの本で書いてきましたが、会社や店で異なります。
求める風味は焦げ臭のないやわらかな苦味、かすかな甘味や旨味で、高度な焙煎スキルが問われます。

 

現在、世界中を見渡しても、焙煎の8段階表示のフレンチローストを行っている国は極めて少なくなっています。
ヨーロッパにはすでにこの焙煎度の豆の流通はほとんどありません。
フランスやイタリアには、フレンチローストやイタリアンローストのコーヒーはほぼ存在しません。
多くはミディアムローストです。したがって、エスプレッソもミディアムかハイローストくらいが大部分となります。

アメリカでも、ダークローストがありますが、8段階ではフルシティローストくらいで、多くはありません。
スターバックス以降のサードウェーブはミディアムの浅い焙煎ですし、その影響を受けたアメリカのマイクロロースターや日本の自家焙煎店も浅い焙煎です。また、北欧は昔から浅い焙煎です。
但し、ピーツコーヒーの影響を受けたスターバックスは例外で、8段階のフレンチロースト程度が多く、中にはイタリアンの領域の豆もあります。

こうしてみると、深い焙煎をメインにしているロースターや自家焙煎店は、30年間日本においても、もともとが少数派であるといえます。

深い焙煎は一一般的には、焦げや煙臭、雑味に支配されますので、難しいと言いえます。
そのため、焙煎機の機能や焙煎者のスキルが求められるということです。

焦げや煙臭のないクリーンなフレンチローストこそが、優れたコーヒーの風味と考えてきました。

最近は、生豆の品質が向上し、ティピカ種やゲイシャ種のような比較的繊維質の柔らかな豆でも深い焙煎に耐えられるものも出てきていますので、フレンチの風味の多様性が増してきています。
#8のブレンドなどは華やかさが際立ちます。

 

個人的な嗜好からいえば、この高品質のデリケートなフレンチローストは、飲用の中で最も飽きの来ない焙煎度です。
このフレンチローストのコーヒーは、様々な濃度(濃いから薄いまで)で楽しむことができます。