パパ日記

9月27日スペシャルティコーヒーについての講演

9月27日にSCAJ展示会で講演します。
「スペシャルティコーヒーについて 官能評価と理化学的数値および味覚センサー値との相関性から検証する」
というタイトルで13時15分から14時15分まで90分話します。

これは、日本コーヒー文化学会の30周年記念公演として行われます。

 

SPは、2000年代の黎明期を経て20年が経過し、核消費国、生産国間でその概念や価値観について乖離が生じていると考えます。堀口珈琲研究所では2005年からSCA(SCAA)の官能評価表を使用してきました。
しかし、2010年から品質向上したNaturalやBrazil産コーヒーについて、また2020年代に登場したAnaerobicの評価に混乱もみられ、また2015年頃から評価項目や評価基準についても見直しは必要と考えてきました。

そのため、新しい官能評価表を作成することを目的にし、コーヒーの品質を見ていこうと研究を続けています。
おいしいコーヒーは、よい品質の生豆から生まれます。
よい品質は、優れたテロワールのもとで、よい品種が適切な栽培、精製、選別を経ることにより生まれ、その適切な風味(もしくは正しい風味)をきちんと覚えることが重要です。

図はグァテマラ産の品種別コーヒーです。
官能評価と味覚センサー値には相関性があることがわかりますので、官能評価点数をを味覚センサー値を補完できると考えられます。

味覚センサーのacidity値はpHと相関していますので、
pacamara種は酸味が強いコーヒーであることがわかります。
そこで、総酸量を調べたものが下のグラフです。
官能評価と総酸量の間には高い相関性がみられます。
官能評価の高いコーヒーは、総酸量が多い傾向があると推測されます。

pacamara種の総酸量が多いこともわかります。
さらに、有機酸の組成を調べれば、酸味の質も少しはわかります。 

このようなデータに基づいた発表になります。