パパ日記

エチオピア

1995年前後でしょうか?初めてイルガチェフェが日本にわずかに入荷したときには衝撃が走りました。

それまではナチュラルのG-4の精製の豆もしくはウオッシュトでもシダモG-2くらいしか日本にはなかったのでイルガチェフェの果実の香味は別格でした。

しかし、毎年入荷する豆に香味のムラがあったことも事実で、毎年いいイルガチェフェを探しました。当社は毎年多くのサンプルをカッピングし、2005年ころまではよりよい豆をなんとか確保してきました。

他方、2000年すぎ頃にはにアメリカの先端マーケットでもこの香味に対する関心が生まれはじめました。2005年頃にはアメリカでも大好きなコーヒーとしてスペシャルティコーヒーの先端で認知されていきました。

堀口珈琲では、数年前には、エチオピアのバガーシュさんとの関係が強化され、イディドステーションの豆を確保することができ、数年使用しました。このときナチュラルのG-1であるミスティバレーも独占的に確保できました。このときがイルガチェフェの最高峰レベルの香味を体験できた時期です。

しかし、3年ほど前からエチオピアのオークションシステムがかわり、特定のステーションの豆の輸入ができなくなり、また農薬問題も発生し、エチオピアからの豆の輸入そのものが難しい時代に突入してしまいました。

私は10年以上前からこのコーヒーへのこだわりがあり、獲得の厳しい環境下でもイルガチェフェの買い付けは閉ざさずに来ました。日本で最もこの豆の獲得ににこだわってきた一人と自負します。執念のような というか….腐れ縁とでも いうか….何が何でも….というか そんな気持ちで対処してきたのがこの豆です。

残念ながら、現在はオークションシステムの変更により、現地でさまざまな豆が混ぜられてしまうため、世界中の誰もが最高峰のイルガチェフェの香味を体験することはできません。
しかし、それでもこの豆の香味はエチオピアの最高峰のレベルにあり、世界の豆の中で突出した個性を持つものです。

堀口珈琲のイルガチェフェを、長いスパンでご愛顧いただければ、毎年どのように香味が異なるのかを体験、理解できると思います。

尚、今回販売の豆(粉の場合は冷凍庫)は、常温で保管してください。
豆到着3日後、7日後と試してください。香味の変化に気づくと思います。
但し、2週間以上の保管であれば冷凍庫に入れてください。