パパ日記

コロンビアの憂鬱

コロンビアのSさん中座して失礼しました。
昨晩は、AXで「テデスキ・トラックス・バンド」を。

 

 

コロンビアコーヒーは、一時の生産量の低下から持ち直しつつあるようです。
数年前には年間生産量が700~800万袋台まで落ち、相場の高騰にもつながりました。新しい品種であるカスティージョの収穫量の増加などにより1000万袋以上になっていると思います。

 

 

コロンビアは、1970年代まではティピカの主要産地でしたが、さび病や生産量の少なさからカトゥーラに植え替えられ、さらにコロンビア(品種名)そして現在のカスティージョとつながります。
当然ティピカの生産量の極端な減少により、コロンビアのコーヒーの香味そのものが見えなくなりました。私がこの仕事を始めた1990年から2000年の後半までコロンビアのコーヒーの香味は乱れ続けていたと思います。
とりわけ1990年代は、品質の低下も著しく、フェノール問題も発生し使えそうな豆を探すのに苦労しました。

それが2000年代にも続き、そのためにティピカを求めました。
当時としては、オズワルド、タママウンテン等で急場はしのぎましたが、スペシャルティのムーブメントにも関わらず南部地域の豆は政情不安もあり、高品質豆の入荷は難しい状態が続いたと認識しています。

 

 

 

私は、コロンビアという産地には優れた豆ができるテロワールがあると信じ、最も重要な産地であるという見解をもっていましたので、20年間いいコロンビアコーヒーを探し求めてきています。
何度、コロンビアはだめだとあきらめそうになったかわかりません。
この歴史は最高品質のコロンビアコーヒーを求めたコーヒー関係者にしかわからないでしょう。
しかし、忍耐の甲斐あい、ここ数年の生産国の取り組みと消費国のニーズがかみ合うようになり、いい豆の生産や流通が機能し始めたと感じています。

 

 

堀口珈琲のコロンビア南部地域の開拓も本格化し、いい豆が入手できるようになりました。個人的には20年間の忍耐の結果だと感慨深いものがあります。

 

 

今朝のコーヒー
コロンビア サン・アントニオ シティ
コロンビアがマイルドコーヒーの代表であるという基本が理解できます。
つまりは酸とコクのバランスがよいということです。
ティピカ系をミディアムボディとすればナリーニョはフルボディです。
ティピカがクリーンであればナリーニョは濃縮です。
大別した香味のどちらが良いかは何とも言い難いですが、さらによい香味のイメージが頭の中に生まれましたので、個人的にはさらに素晴らしい香味を求めたいと思います。

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ロイヤルコペンのフルレースで最も価格の高いカップ。
一応昔に1客コレクション用で購入したものです。

 

*スーザン・テデスキとご主人のデレク・トラックスの11人編成のブルースベースのバンド。デレクは現代の世界3大ギタリストといわれる一人。
前回行った公演よりはるかに素晴らしいジャムセッションで、、ボーカル、ツインドラム、ホーンセクションもあり大人のバンドに昇華していました。5月にはもう一人の3大ギタリストジョン・メイヤーも来日しますのでチケットはおさえてあります。