パパ日記

ローストの奥義

7月のテースティング会はコスタリカと入港豆をやる予定です。

 

コスタリカには、多くの生産地域があり、2000年前半からICAFE(イカフェ)によりセールスプロモーションされ、各産地の情報が広まりました。
東はカリブ海、西は太平洋に面し複雑な地形で、様々な産地特性があります。
また農協組織が発達し、大規模精製工場で加工されますが、スペシャルティコーヒーの需要に伴い、2000年後半から生産量の少ない小規模農家のマイクロミルが増加し、特徴的な香味のコーヒーも見られます。

 

 

今朝のコーヒー
ケニア カイナムイ フレンチ  ガイタニア フレンチ
ケニアは多くのファクトリー(水洗加工場)があります。
いいケニアは、酸とコクが明確で浅いローストから深いローストまで多様な香味を表現できます。
香味は複雑ということです。
したがっていいコーヒーに浅いローストがベストといういい方は香味の一面しか見ていないということになります。堀口珈琲では、そのコーヒーの香味特性をハイからフレンチまで幅広いローストで表現したいと考えています。

 

 

しかし、今度はいいケニアをローストすると単純でないということに気づきます。
同じロースト度合いでもローストの仕方(プロファイルや操作方法)により香味は変わります。
つまり多様な香味を内包しているがゆえにローストが難しい訳です。
このようなことは多くのファクトリーのコーヒーを体験しながら理解していくことになりますので経験が必要となります。その中でもフレンチローストは特に難しく、コーヒーのポテンシャルが問われますのでいい生豆の目利きが必要です。

 

このテクニックは、何度も経験して覚えるもので、堀口珈琲ではコンピュータで単純にプロファイルを管理して行うということはしていません。人間の5感で行うことを重要視しています。
堀口珈琲よりも後発のインテリジェンシアやなどに代表される一部のサードウエーブは、ビンテージの焙煎機を使用することでこの5感を重要しているともいえるでしょう。

 

 

様々なケニアのフレンチを飲んでいると、同じ豆でも香味が異なることに気付くかもしれません。生豆の状態は1年を通し変化しますし、微妙にローストの方法を変え香味を確認したりしているからです。