パパ日記

カリブ海の島々

今朝のコーヒー
ドミニカ  ぺぺ農園 シティ

25年位前まではカリブ海の島々は、コーヒーの産地として認識されていましたが、今ではその面影はなく、かつ香味をわかる人も少なくなりつつあります。
カリブ海のコーヒーは、パリの植物園からマルティニーク島に運ばれた苗木の子孫で、これがティピカとなります。ここからグァテマラ経由ハワイ島、ジャマイカ経由パプアニューギニアなどに植えられていきます。

 

 

1990年に開業した時は、何がいいのか手探りでしたので、キューバの「クリスタルマウンテン」を使用しました。
クリスタルマウンテンは、15kの樽入りで、スクリーン18/19の欠点数の少ない豆でした。その次にETL(エクストラ・ツルキーノ・ラバド)、TLなどがありました。
キューバのティピカは、ジャマイカと香味は近く豆質はやわらかいです。
香りやコクに微妙な違いがあったと記憶しています。その後産地は衰退して行きました。
先日キューバをかなりカッピングしましたが、品種が変わってきているように感じました。

 

 
ジャマイカは、ブルーマウンテンが有名ですが、キューバ同様豆がやわらかく、鮮度劣化が早く、有名でありながら基本的な香味を理解することが難しい豆です。
よいものは、やや甘い香り、シルキーな舌触り、クリーンな感覚などですが、最近はクリーなタイプが少ないように感じます。

 

 

さて、ドミニカは、バラオナというティピカの産地がハリケーンで壊滅的な打撃をうけ、現在の栽培は中央高原地域に移り、樹高が低くハリケーンに倒されにくい矮小種のカツーラが主流となっています。
ジャマイカは価格が高く、他の島のコーヒーをいつか日本にもってきたいとの思いがありましたので、開拓してきたのがドミニカです。試行錯誤しつつ、ペペを見つけました。

 

 

ティピカではありませんでしたが、それでもこの地への思いが勝りました。
しかし、喜ぶべきことに初年度の輸入豆は素晴らし華やかな香味の豆で、「競馬でいうと大穴」と表現しました。次年度は少し購入量を増やしましたが、香味もよく「宝くじに当たったよう」といったような記憶があります。
堀口珈琲は、パートナーとしてお互いに信頼し継続して購入していくことを基本としていますので、これまで継続して購入してきました。
まだ行ったことがない産地ですので、ぜひ行ってみたいものです。

 
しかし、今年はジャマイカ同様ドミニカもさび病で壊滅的な打撃を受けています。
ジャマイカは大幅減産で、国内需要の半分以下しか入荷しないでしょうし、ペペもさび病のダメージは大きく、今年は入荷が見込めません。

 

 

ペペは、力のある豆です。
生豆の状態もよく、十分なコクがあります。
皆様に 今のうちに楽しんでいただきたいと思います。

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宅間さん。落ち着いた雰囲気のカップ。