パパ日記

ローストトレーニング

開業予定者のために3/09.3/13に新丸子でトレーニング。

今日3/15と明日3/16は世田谷でトレーニング。
新人に、最も効率的でかつ効果的な練習メソッドを組み立てて教えています。
このメソッドを確立するのに数十の焙煎機をいじり、かなりの時間を要しました。
あとは本人の努力とセンス次第でしょうか。
今回のトレーニングは、ともに5kの直火焙煎機。
ダクトを上げにくいビルでノンスモークフィルターを設置。
特殊な粉に煙を吸着させる変わった装置です。
焙煎機とこの装置を接続すると、排気のバランスがかなりかわり
いい塩梅を探しつつ、定番の操作方法との組み合わせで操作マニュアルを作ります。
ロストのたびに抽出し香味をチェックしていきます。
同じメーカーの焙煎機を使用しても、ダクトの設置状態やノンスモークの吸気と排気の調整が
焙煎機の癖としてさまざまに表に出てくるので面白い面もありますが厄介な面もあります。
したがって、同じメーカーの焙煎機であっても、あえて各店同じ香味になるようには設定しません。

今日は、珍しく スマトラのフレンチでてこずりました。
入港したばかりで水分値が高く他の豆に比べローストにやや時間がかかるものの、
繊維質は柔らかいため2度目のハゼまでローストすると
進行が早すぎて熱が入りすぎてしまいます。
前回の焙煎機と、まったく出来上がりが違ってしまうので 困る訳です。
温度を下げたり、ダンパーを操作すればいいのですが、少量焙煎の場合初心者には
複雑な操作が難しいので、やや厄介です。
そんな時に、焙煎機の癖のようなものを把握し、
単純な方法でかつ香味の良い効果的な操作方法を見つけていきます。

私は、15年前から堀口珈琲のコーヒーはローストしていません。

できるだけスキルが落ちないようにテースティング会用のサンプルローストをしたりしていましたが、今では上原店の山田君に頼んでいます。
ローストをする機会が減少していますので、新規開業の方のトレーニングで何とかデリケートなスキルを維持しています。
私の場合、焙煎機はみな同じ設置状態ではない為、香味ですべて判断し
操作方法を微調整するという特殊なことをしています。
堀口珈琲には、多種多様なロースト、微妙なローストがあり、ロースト担当はかなり高度なスキルが問われます。世界のコーヒー会社の中でも特殊だと思います。
堀口珈琲の香味を理解し、一人前になるには何年かかかります。
この間に80~84点と85点以上のコーヒーの微妙な表現など難しい世界を学習して
表現領域の幅を増やしていく必要があります。
あとは追求あるのみでしょう。
ローストを担当している人間が今は5人もいて切磋琢磨しています。