パパ日記

円安

日本はこれまで輸入により安く、良質の食料等を買ってきましたが、今後はどうなるのでしょう?

 

 

2020年の東京オリンピックの頃には、発展アジア諸国の中間層は増加し、消費財の需要は高まると予測されます。当然、輸入食品の価格は上昇し、調達競争が激化していくと考えられます。
今後、日本が食料を安定して確保していくためには、生産国との関係を強化すること、食料自給率を高めるための政策が必要なことは自明の理ですが、遅々として進みません。

 

 

今般の急激な円安は輸入関連会社を痛めつけます。
円安による仕入れ価格の高騰は、ワイン、小麦製品、乳製品、石油製品など多くの輸入関連品の値上げを助長します。
今や金融緩和による株価の上昇と円安で恩恵を受ける会社や個人は限られます。
輸出と株高で消費が上向きデフレを脱却するという政策には、第3の矢が必要だった訳ですがそれがカジノ?と思ってしまいます。
むしろ、円安によるデメリットの方が大きくなるのではないかと危惧します。
とにかく景気がよくなれば大企業から、中小企業や地方経済に波及すると考えるのは、一面では正しいのでしょうが、これはマクロ経済からの論理で、ミクロの実態経済を把握できていないとも考えられます。
したがって先日の金融緩和策は日銀内でも賛否両論なのだと思います。

 

 

 

日本は、バブル崩壊以降の長いデフレの中で、経済成長は永遠にしなければならないという強迫観念にとらわれすぎ、出口が見えないジレンマの中にあるようにも感じます。
では適度な成長と将来の安定性のためにどうすればいいのでしょう?は政治家が考えることです。
彼らはあらゆる批判に対処し、よりよい結果を出していくことが仕事です。
輸入品である生豆は、いつもいうようにアラビカ種の減産傾向、生産国のコスト上昇などの変化により高値安定となり、値上げそのもので済む問題ではなくなるかもしれません。
コーヒー産業そのものの危うさの中で、大手商社や大手ロースターは、コンビニコーヒーという劇薬を使用してしまったといういい方ができるかもしれません。
コンビニの店舗数は多く数量は出ますが、余りに安い価格でコーヒーを納入していると推測しますので、この円安で利益が出るのはコンビニのみといった構造になってしまうでしょう。確かなことはわかりませんが、原材料のコスト上昇の折、コンビニへの納入価格が生豆価格より安いのではないかと想像せざるを得ません。

 

 

数年前に低価格コーヒーを始めたマクドナルド程度の店舗数であれば、コーヒーショップマーケットに大きな影響はなくとも、コンビニ5万店あり、その影響は大きいと考えます。
多くのコーヒーショップがその影響をうけ、利益を出しにくい構造に陥るかもしれません。健全なマーケットとは言えないでしょう。

 

 

30年以上前の日本の喫茶店の全盛期には160.000店ありましたが、今は半減しています。一部はセルフのコーヒーショップやFF,FRなどに代わりました。
そしてさらにそれらの一部がコンビニにかわるという状況になりつつあるともいえます。
一部のコーヒーチェーン店は、コーヒーの扱い比率を下げ、他の飲料の提供も模索し始めています。
これからのコーヒー産業を見れば、生豆の確保が重要な課題になると推測します。
大手は量の確保が課題となり、我々は質の確保が重要となります。
堀口珈琲は10年以上前から農園や輸出会社とのパートナーシップの関係を構築してきましたので、生産国サイドとの信頼関係はある程度築かれていますので、このような状況下でもある程度の安定性を保持しています。

 

 

サードウエーブとはシングルオリジンを使うことなどというばかげた論調が平気でメディアに載ってしまい、それをまともに受け真似してしまうようなトレンドと、堀口珈琲は全く違う世界にいるということがご理解いただけると幸いです。

 

 

今朝のコーヒー
パナマ ダンカン ゲイシャ
今日初めてゲイシャをためしました。
味の変化をみるため明日も飲んでみます。
フレグランスは強く、フローラルです。
ボディがあるな というのが第一印象です。
フランネルのようです。
香味の特徴は白っぽい果実の風味でしょうか。
ライチやル・レクチエなどの洋ナシ、ココナツなどのニュアンス。
さめるとフランボアーズのソルベのような味も。
舌にグレープフルーツのような苦みも残ります。
飲みやすく、ぐいぐいいきます。