パパ日記

エチオピア・ナチュラルG-1

エチオピアのナチュラルはよくてG-3、通常はG-4,G-5で欠点豆の混入オンパレードですね。
日本のモカブレンドの多くはG-4などが使われるので未熟や醗酵豆の香味が強く、本質の香味とはかけ離れています。

昨日からデスクにエチオピアのイルガチェフェのG-1が2種(AとC)おかれ、どちらを使用するかの選択を迫られています。ともによく選択はむずかしいですが、選ばなければなりません。

しかし、本来欠点豆の混入が限りなく少ないG-1にも関わらず少し混入があります。
エチオピア国内の基準もやや緩くなっていますね。

生豆の高騰以降、世界的に選別は甘い傾向にあり困ったものです。
さて香味ですが、ハンドピックしなければ、その時の欠点豆の混入により香味は左右されますので判断は難しくなります。多くのカップでテストしなければなりません。
しかし、ハンドピック(ローストしてから)の後に味を見れば、良さが見えるでしょう。
ともにいいカップで、エチオピアのナチュラルの良さを再確認させてくれます。
日本で流通しているG-4,G-5の世界とは雲泥の差がありますよ。

明るい酸があり、後味も甘く華やかです。

このあたりのコーヒーをアメリカの新興コーヒー関係者に飲ませたいですね。
だんだん体験していくとは思いますが、そうすると中米のナチュラルなどを作る必要性があまりないことを少しは理解できるかもしれませんね。
ただし、彼らはハンドピックなどしないでしょうから このきれいな香味はわからないでしょうね…..。
22年前に この仕事を始めた時には、G-4やG-5の欠点の香味がモカの味と認識され、ハンドピックを完璧にしてしまうと味がなくなるといわれたものです。
良心的な人でも、ややハンドピックをし、モカ風味(欠点のニュアンスがある)を残したものです。
しかし、私はそれが気に入らず、この豆をほとんど使わずにきました。
数年前にはイルガチェフェのG-1であるミスティバレーを確保し販売できましたが、それが自信を持って販売した最初のエチオピアナチュラルです。
その後またG-1の選別そのものが困難となり販売できなくなりました。
そのような過程の中で今年やっと販売再開できることとなりました。
極めて特殊なコーヒーであると同時に、エチオピアのナチュラルの精製の優れた本質的な香味を体験できるものとしてお勧めします。
現在各1袋をローストしつつ見極めていますが、現時点では酸と甘みとなめらかさにおいて
Cを選択しますが…..。