パパ日記

生豆の高騰と価格改定について-2

生豆の高騰は、2009年頃からその芽が見え始めていました。
08-09コロンビアの減産が、引き金を引きました。さらに09-10も減産となり、ウオッシュトアラビカの不足が問題となったわけです。

コーヒーの精製には、伝統的なナチュラルとウオッシュトがあり、さらにパルプドナチュラル、セミウオッシュトなどがあります。
ウオッシュトは、コロンビアが代表的産地で、他に中米諸国、東アフリカ諸国などので多くあります。標高が高い産地が多く、クリーンな酸の香味のコーヒーが出来、その代表格のコロンビアの減産は、マーケットに混乱をもたらしました。

2009年のタンザニア、ケニアの価格高騰につながり、2010年の相場全体の高騰につながっています。

ブラジルは世界最大の生産国で、セミウオッシュトも多くありますが、伝統的ウオッシュト生産国とは香味が異なります。
従来はブラジルの増産が、相場を下げることにつながりましたが、今回は不足が多すぎ代替産地がなく問題が広がったように感じています。

それらの中でケニアは暴騰というような価格の上昇を見せました。
ケニアを現在スペシャルティコーヒーの中でもっとも重要なコーヒーとして位置づけている当社にとっては、重大な危機を2010年の12月から迎えました。

ケニアの生産量は多くはなく、かつ香味のよさは世界中の先進的なトレーダーやロースターに認知されるにいたり、オークション価格は暴騰しました。
当社は毎年350袋(60k)以上は購入しますので、悩みに悩みました。
日本のトレーダーにはもはや購入できる価格ではなく、当社が買わなければ、すばらしいケニアは日本で飲めなくなってしまうという判断の中で、高値で落札を続けました。あるロットは、過去十数年で最高の高値で購入しています。

この豆の第1船が近々に入港します。
昨年よりは販売価格は高くなりますが、世界中でも飲むことが困難なレベルのケニアをご提供いたしますので、ご理解いただければ幸いです。

ケニアに関しては、少量を買うのであれば楽なのですが、ある程度の量を購入しますので勇気のいる判断が求められました。
最後は世界の中でより優れたものを提供したいというプライドで購入しています。ケニアにはかなり強烈な思いが詰まっています。