パパ日記

アルコールとマンデリン

チョイのみが目立ちます。

ファーストフードなども夕方以降の時間帯に酒を出す傾向が強くなってきました。
本業の競合が激しく、本来あるべき姿とは少々離れたところで売り上げを求めるのでしょうが、少し筋が違うようにも思えます。
売り上げは増えるでしょうが、ニーズがあれば何でもやっていいというのでは節操がなく、自店のコンセプトをきちんと見直した方が良いのではないかと危惧してしまいます。
居酒屋とすみわけができていた時代から見れば何でもありの様相です。

 

 

コーヒーショップでは、プロントが魁ですが、これは二毛作という当初からのコンセプトですので後からとってつけたようなスタイルとは異なります。
コーヒーショップでも、イタリア式バールは酒がありますが、日本式(ドトールなど)、米国式バール(スタバなど)は酒がありません。
しかし、最近スタバの「インスパイアード」は酒を出しています。

 

 

酒を出すかどうかは文化の違いといえば違いですが、日本はかなり酒に寛容で自販機もあり、コンビニでも売られています。アルコール依存症をふやしたいのでしょうか?
たばこも同じですね。肺がんの患者をふやしたいのでしょうか?

 

 

喫茶店は、酒を置かない店の方が多いのですが、(営業許可を喫茶でとれば出せませんし、飲食店でとれば出せます)、カフェは食時の要素が強くなりますので出す傾向は増します。
(個人的見解ですが、喫茶とカフェの違いは、アルコールの有無ではなく、ソフトドリンクの売り上げが50%以上を喫茶、食べもの関連の売り上げが50%以上をカフェとして大まかに判断します。)

 

 

 

酒を出すか否かはオーナーの考え次第でしょうが、業態やコンセプトが曖昧になるのはいいとは思えません。コーヒーの専門店は当然コーヒー中心にすべきでしょう。
それより、飲食店は全面禁煙にしてほしいと願うばかりです。

 

 

今朝のコーヒー

マンデリン フレンチ 昨日焙煎したもの
過去20年以上このコーヒーを飲み続け、自分の体の中に香味のマップが出来上がっています。
堀口珈琲のお客様と共に開発の歴史を刻んできた豆です。

 

 

スペシャルティのマンデリンの場合は縦軸にコク+酸の強弱、横軸にフレッシュとエイジングくらいで見ればわかりやすいでしょう。
コマーシャルのマンデリンの場合は酸が弱いのでこのマップにはあてはまりません。

 

 

3月にテースティング会でカップしたロットは、強いマンデリンフレーバーがありましたが、このロットはフレッシュでクリーン(雑味がない)、滑らかさが特徴です。
2か月後にはまた異なる香味になると思いますので、それもお楽しみください。

 
マンデリンは、本来日本では伝統的に深い焙煎が基本形となります。
勿論浅くともおいしいのですが、その本質はフレンチの濃厚で奥深い香味で代表されます。
これは在来系の品種でなければその特徴を味わうことができず、通常流通している大部分のマンデリンでは深く焙煎すると苦いだけのコーヒーになってしまいます。

 
したがって、経験というものが必要で、過去どのような香味であったのか、そして今その香味がどのあたりに位置するのかを伝えることは、案内人、最近のはやり言葉でいえばエバンジェリストの役割です。

 

 

 

サンフランシスコのピーツコーヒーでお気に入りのコーヒーは何?と聞けば何人かのスタッフは「マンデリンのフレンチロースト」というでしょう。
シアトルのスターバックス1号店で聞けばエチオピアのイルガチェフェのナチュラルというスタッフが最近は多いでしょう。
堀口珈琲では、その両方を扱っていますし、さらに品質が良いとも自負しています。
お愉しみください。

(尚 サードウエーブ系はまだ歴史が浅く、その両方の香味をきちんと把握しているとは思えません。)