パパ日記

ナチュラルフレーバー-2

中米のナチュラルの品質は、パナマにおける試行錯誤から始まりそのノウハウも確立されてきているように感じます。
雨の多い中米でナチュラルを作る必然性はないとも思いますが、差別化商品としてのリクエストが米国などから多いのかもしれません。
日本は伝統的に、エチオピア、イエメン、ブラジルのナチュラルに関心を多く持つ国でしたので、この動きには奇異な印象を受けます。

 

 

しかし、前述したように、ナチュラルは欠点豆の混入が多く、果肉臭や発酵臭などがある場合もあり、どうしても品質に問題が生じてしまいます。
そのような中で、ウオッシュトで高品質なコーヒーを生み出す中米の生産者が、ナチュラルにトライして結果として高品質のコーヒーを生み出したことを評価したいと思います。
今ではゲイシャもナチュラルにするくらいですので、乾燥の方法に自信があるのでしょう。
香味の多様性が増しています。

 

 

テースティングの観点から言うと、エチオピアとイエメンのナチュラルの違いをきちんと理解し、中米のナチュラルがどちらの豆に近いか?独自の香味なのか?を見るのが良いでしょう。
そのためにはエチオピアと、イエメンの多様な香味を理解しておかねばなりません。

 

 
エチオピアの場合は、従来のG-3からG-5のような豆ではなく、G-1グレードの香味の確認が必要です。イエメンの場合は、モカマタリやその上のプレミアムのアール・マッカなどではなくニュークロップの比較的トレサビリティの明確な豆の香味の確認が必要です。
その上で、優れた中米のナチュラルと比較するのがよいでしょう。

 

 

 

まだ優れたナチュラルの評価のコンセンサスは形成されているとは言い難い状況です。
しかし、エチオピアもイエメンも優れたナチュラルが流通する素地は出来つつあり、近い将来スペシャルティのナチュラルという概念も形成されるでしょう。

 

堀口珈琲ではこれらの香味を重要視し追いかけてきていますので、ナチュラルの豆の販売があれば一度お試しください。1年の期間の中で、多くの豆が販売されていくと思います。

 

続く