パパ日記

堀口珈琲を愉しむ方法-5 熱水温度

適切な抽出のための熱水温度については、80~95℃までの範囲で様々な見解があります。何℃が正解?かは一概にいえません。

この場合の熱水の温度は、初めに粉に触れた時の温度を指します。


しかし、熱水温度と抽出時間には負の相関性があると考えられ、90~95 ℃の熱水に対し、80~85℃の場合は抽出時間を長くすれば成分の溶解度は同程度になると推測されます。水でも時間をかければ、コーヒー成分は抽出されます。
但し、一般的には高温であれば苦味成分が強く出ます。

抽出温度は、抽出後の抽出液の温度にも差がでますので、熱いコーヒーを好む方は90℃~95℃程度の熱水抽出が向きます。私は、85℃~95℃を推奨し、90~93℃±2℃で抽出しています。95℃の高温でも生豆の品質が良ければダメージの風味(欠点豆)は出ませんし、焙煎の方法が適切であれば深い焙煎でも嫌な苦味は出ません。



低い温度を推奨する方もいますが、80℃の場合は、抽出後の温度が60℃以下と低くなります。抽出後の過熱は風味の変質につながる可能性が高くなりますので、個人的には85℃以上の温度がよいと考えます。

米国のプアオーバー(ペーパードリップなど)でも90℃前後の熱水温度を推奨する事例が多く見られ、SCAのカッピングの規約は93℃です。