パパ日記

生豆の高騰と価格改定について-4

20年前にこの仕事を始めたときには、タンザニアと表示して豆を販売している会社や店は皆無に近く、「キリマンジャロ」が普通でした。
しかし、キリマンとは何でしょうか?曖昧ですね。
当初はよく、タンザニアって何?とよく質問されました。

数年前には、タンザニアの単一農園の豆の日本入荷はほとんどなく、輸出会社のブレンドしたブランドが主流でした。

そこで、あるブランドの豆に使用されたいくつかの農園の豆のサンプルを輸出会社に求め、その中で見つけたのが「ブラックバーン農園」です。
3年間サンプルで安定性を見て購入を決定しました。

当時このような取組みは皆無に近く、リスクを伴いましたがチャレンジしました。
取引を始めた04-05クロップ当時は、AAグレードは当社が、ABグレードをスターバックスが使用しました。
スターバックスはカフェプラクティス(スタバの認証)を与え、ブラックエプロン農園の認定もしました。

しかし、タンザニアにおける優良農園としての地位は確固足るものとなり、農園主のミハエルは毎年値上げを求めてきました。
そのためこの農園の豆を買える会社は当社に絞られ、05-06からは生産量の多くを購入するようになりました。
10-11は、生産量のほぼ全量の400袋(60k)を購入し、現在販売中です。

2007年には現地を訪問し、お互いに価格の折り合いをつけることをなんとなく共有しています。
農園管理のしっかりしたタンザニア屈指のすばらしい農園であり、他の農園の豆より価格が高いのは致し方ないのかなと判断しています。

当社との取引関係にある全ての農園や輸出会社とは、これまで長い付き合いがあり、さまざまなやり取りがあり、ともに歩んできた歴史があります。
日本の多くのトレーダーの方々のご助力も多大でした。
このような国内外におけるパートナーシップの考え方を実践してきて10年近くになります。

10-11クロップの価格暴騰の中で、彼らとの長い取引関係が良好に働き、他社、他店より値上げ幅を圧縮出来る理由となっています。
この点もご理解いただきますよう重ねてお願い申し上げます。