パパ日記

コーヒー品種 7 ハイブリッド カスティージョ種1

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胃の調子はだいぶ戻りました。
朝はトーストですが、バターを使用しないで、今日は自家製のアンズジャムです。昼は抜きますが夕食を軽く食べるようになりました。
レストランのランチも徐々に復帰します。



カスティージョ種は、現在各生産地の環境と適応するクローンが植えられています。

雑種第一代 ( first filial generation )は、ある異なった 遺伝子 を 持つ両親の雑の結果生じた、第一世代目の子孫でF1 といわれます。 一般的には、F1品種の農作物は、その一世代に限って安定して一定の収量が得られます。

カスティージョ種の場合、品種改良時のF1は樹高が低くさび病に強いものでしたが、その後のF2は樹高がばらつき、耐病性のバラツキも見られたようです。つまり遺伝的に安定しません。したがって、最終的には、さび病に耐性のある矮小種を選びつつ、別々の場所で最良の子孫を繁殖させながらF5まで交雑、生育させています。



2015年のSCAJの展示会におけるFNCのモレノ博士の講演でも、カスティージョとカトゥーラを何度か戻し交配し、F5で品種の安定性が確保されているとの説明がありました。

コーヒーは、結実までの3年かかりますので、品種改良は長い年月を必要とします。


FNCは、この品種を地域環境との適合性を見て植えています。カスティージョの地域適応性は、南部カウカ、ナリーニョ、ウイラ県は、el tambo、
トリマ県はla Trinidad、サンタンデール県はpueblo belloなどが植えられています。それ以外に、El Naranjal、El Rosario、Santa Barbara、  Paraguaicitoなどのクローンがあります。


FNCは、他のアラビカ種との間に重要な差異は見いだせないとし、生産地域(環境)における生育、風味の差異も少ないとしています。中でもcastillo tamboはやや良いと考えているようです。 カトゥーラ種より生産性が高く、スプレモ(大粒)が多くとれるという特徴がああり、さび病に耐性があります。

 



グラフは、COEオークションの入賞豆をグラフにしたものです。Susceptibleは、標高が高くなるにつれ官能評価スコアが高くなり、相関性がみられますが、Resistaentは、1401mから1600mが最も評価が高くなり標高との相関はみられません。この 結果からは、在来種系の方が高標高で風味のよいコーヒーが生まれる可能性が高いと考えられます。

Susceptible  ティピカ、カツーラ、マラゴジペ種などの伝統的品種、Resistaent   ハイブリッドのロンビア種、カスティージョ種。



カスティージョ種の風味については、単一品種での流通が極めて少なく、テースティングが困難でした。しかし、15地域の1100生産農家のロットから選ばれたコーヒーの国内コンテスト(colombia Land of Diversity)の入賞豆のオークションが2021年の5月にあり、サンプルを入手しましたので、多くのカスティージョ種のテースティングができました。