コーヒーを長く 且つ多く飲んでいると
ある瞬間に 「この香味こそ本質の味にちがいない」というような啓示を感じることがあります。
この瞬間を見逃さずとられることができるか否かでその後のかかわりが変わリます。
錯覚かも知れませんが、この瞬間の衝撃によりその産地の香味の深い世界に入り込んでしまいます。幻を追うかのような香味の探索にのめりこむとでもいうのでしょうか?
コロンビアのティピカなどは20年も追いかけていますし、エチオピアのイルガチェフェも15年以上、パカマラも10年以上、自己の中にイメージされた香味を探しています。
トレサビリティが明確になり、合理的、且つ論理的に香味の探索もできるようになりつつありますが、まだまだ土壌、気象条件、栽培管理などと香味の関係を整理し、カッピングを継続していく作業の凝り返しが必要です。
今回販売したガテマラのパカマラは、すばらしい香味で、コーヒーとしては文句ないできです。しかし、自分の中では求めるパカマラの香味とは違うというジレンマが残ります。
厄介ですね。
また、次のパカマラ探しに出かけるわけです。
まずはこのパカマラの香味を きちんと舌に刻んでおいてください。
いつか「この味だ」といえるものを販売いたします。