パパ日記

カカオ豆-2

カカオは、花が咲いてから結実し、6か月後位に完熟し、収穫されます。
コーヒーも7か月くらいですから同じようなものですね。
カカオの実はポッドと呼ばれ20cm位の楕円形です。
この中に果肉と硬い殻で覆われた30~40粒の種が入っています。
これがカカオの原材料です。
種はアーモンドより少し大きいくらいでコーヒ豆に比べると大きいです。

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コロンビア産カカオ

 

 

赤道に近くの、標高は700m以下で収穫されますので、コーヒーではカネフォーラ種の栽培適地と近いかもしれません。

 

 

中の種子を取り出し、西アフリカではバナナの葉で覆ったり、中南米では木箱に入れたりして1週間ほど発酵させるようです。
高温多湿なので微生物は多く、この工程はかなり香味に影響しそうですね。
アラビカ種のコーヒー産地はある程度の快適さがありますが、カカオ産地は暑そうですね。
コーヒーの脱穀後の果肉の臭いも発酵臭がきつくなり強烈ですが、たぶんカカオはそれ以上でしょうね。発酵工程はコーヒー程コントロールされていそうもないので、品質のムラが多いのでしょう。

 

 
その後アフリカンベッドやパティオ、ビニールシート上で水分を6%以程度に乾燥させるようです。この工程もかなり重要そうですが,行っていないのでよくはわかりません。
その後麻袋(60k)などに入れられ消費国に輸送されます。
乾燥も水分が8%を以上であればカビが発生し、過乾燥もよくなく、輸送による湿度などでも品質に大きく影響もそうです。
生産現場や生産工程を調べていくとコーヒーより品質管理はかなり厄介そうな気がします。

 

 

 

カカオの香味は、当然コーヒーと同じように、品種、生産地の土壌等に影響されます。
最近は、アフリカ、中南米産とその違いがあることが、だんだん消費マーケットでも理解され初めチョコレートもここ数年で大きな転換期を迎えていると感じています。

 

 

 

チョコレートといえば、日本では2000年以降くらいからか?、フランスではボンボン、ベルギーではプラリーヌと呼ばれる一口サイズのチョコレートが人気となっていったように思います。日本での新しいチョコレート文化の生まれる歴史はコーヒーよりかなり遅いかったと思います。
伊勢丹で十数年前?チョコレートイベントが開催された時には、チョコレート会社や店の出店は少なかったと記憶しています。

 
堀口珈琲がそのイベントの空いているスペースに出店したような時代でした。
今思うと10年でチョコレートマーケットはあまりにも大きく変化したと思います。
このボンボンショコラを作るには、クーベルチュールを溶かして中に様々な素材を入れます。
クーベルチュールは加工用ですので脂肪分であるカカオバターやミルクを加えたりします。
チョコラティエは、海外や国産の様々なメーカーの多様なクーベルチュールを使用します。
ガナシュといって刻んだチョコとやフルーツのピューレを生クリームと混ぜたものを入れたりしますが実はさまざまな味のものがあります。
生クリームなども使いますので日もちはしませんね。
ですから賞味期限も短く、冷蔵保存をしなければカビなどの発生もあり得ます。
以前ヨーロッパから空輸されたチョコレートを買ったときにカビがあり取り替えてもらったこともあります。

 

 

日本でもこのボンボンショコラに人気が高い時代が続いていますが、最近はカカオマスそのものの香味に関心がうつりつつあります。
つまり、チョコレートの原材料であるカカオ豆に関心が移行してきたということです。
日本人は、味にうるさいですから、産地や、品種、カカオの含有量などさまざまな香味を楽しみたいと考え始めた訳です。
各産地のチョコレートを食べ比べるなどが、雑誌でも盛んに取り上げられました。
どこどこ産のカカオ含有率が何%などとさまざまなタブレットが販売されています。

 

 

 

*カオマスは、カカオ豆を焙煎、皮むき、粉砕、ペースト化したものを固めたもので、ココアバター、砂糖、ミルクなどが入っていないものです。
カカオバターは、カカオに50%程度含まれる脂肪分を分離したもので、ココアはカカオマスから一定の脂肪分が抜かれたものです。
カカオマスも販売されていますので、そこに自分でミルクなどを加えてオリジナルのチョコレートを作ることはできます。

 

 

しかし、カカオの香味とは何か?
つまり、カカオと従来のチョコレートとは違う香味の世界であったことがわかり始めた訳です。

続く