パパ日記

大晦日 その1・「インフルエンサー」と「キーパーソン」

私の頭脳ではよく理解できないAIは、未来を切り開く鍵のようにいわれますが、AIによる労働市場の構造的転換がなされるスピードより、高齢化の現実のスピードや貧困格差のスピードの方が早いと考えられます。
各産業の縮小化や消費の衰退をどのようにとらえればよいのかについて考察したマーケティング論は見当たりません。

 

 
マーケティングは売るための方法として、紙やテレビ媒体(20~30代は新聞テレビを見ない)からソーシャルネットワーク(フェースブック、インスタ、ミクシーなど)に移行していると論じるものが多く見られます。
インフルエンサーマーケティングは、特別な消費者に口コミ情報を提供すれば、一般消費者に口コミが普及するという考え方です。

 

 

 

企業広告は、インフルエンサー(ブログやSNSを活発に利用し影響力を持つ人)の感性にたより広げていくという方向性に向っていると考えるのが「雰囲気が9割」(福田晃一著)などが代表的で、実務的な観点からかかれてえいます。
この本は文中の以下の文章でほぼすべてをいいあらわしています。
「人は誰かに与えられた価値ではなく、自分の価値で情報やモノを選びたい生き物ですが、実のところ、選ぶ基準をそれほどもっている訳ではありません。そのため、自分で選ぶことが難しいとき、迷いを生じたときは、レビューや口コミ、評価の星の数を参考に、あるいは自分が尊敬している人や信頼している人が選び満足しているものを選びます.商品の良さだけを謳う広告よりも口コミの方がリアルであり、真実であると感じているからです。」
つまりはインフルエンサー(主に女性/フォロワーが5.000人から20.000人くらいが中心的)の投稿には、消費者が求める最新の価値観があるという状況が生まれていると実務的な解説をしています。

 

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一方同じように口コミのマーケティングを学術的に研究している山本晶さんは「キーパーソン・マーケティング」という本の中で、団塊の世代、団塊ジュニア世代とそれより若い世代との間には媒体摂取行動が異なり、インフルエンサーを包括した概念としてキーパーソンという言葉を使用しています。

 

 
消費者の「この感想・感動」を伝えたいという思いは、インスタに現れている訳で、インスタ映えする写真に熱中するわけです。彼女は、「インフルエンサー個人の価値あるつぶやきを高い頻度で小さなグループに対してつぶやく人の方が消費行動に大きな影響を及ぼすのではないか」と考え、さらに「そこから派生した情報の拡散が消費に影響を与えているのではないか」と、2次的な拡散に注目しています。

 

 
また学者であるが故に、その消費行動の成果の検証も必要と論じている点が福田さんとは多少異なります。
ソーシャルメディア上の口コミ効果測定は、「ネットワーク規模×つぶやき頻度×つぶやきの質」で見ていますが、あくまで口コミは「自発的なもので、金銭で生み出されない、誰からも強制されないもの、発信者の自由意思が尊重される」とし、やらせであるステルス・マーケティングとは区分しています。
データもあり、基礎学習本としてはよいと思います。

 

 

 

大晦日には、我が家では夕食に雑煮を食べ(1/1の朝も雑煮を食べる)、11時過ぎに年越しそばを食べるのが習わしです。紅白歌合戦が終わるころにそばをゆで食べるのですが、「年越しプロレス」があるはずです。
「孤独のグルメ」もあるし、「朝青龍を押し出したら1000万円」もあるし、どうしましょう。

 

 

雑煮は、各地方で、まず餅が四角いまるい、焼くかゆでる、しょうゆかみそ、具に何を入れるか様々なバリエーションがあり、狭い日本の食文化の多様性がみられますね。
我が家は、カツをだししょうゆ味、鶏肉、大根、人参、こんにゃく、焼き豆腐、なると(必須)です。