パパ日記

コーヒー品種 4 カネフォーラ種3

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食事は通常食に徐々に移行しています。
レストランでで酒を飲む場合は、90分の時間制限が付きます。
まだ酒は飲んでいませんが、そろそろ復帰予定でいます。


前回、 「ここまで酸味ばかりが評価されるようになると、逆に 20年以上前のジャマイカのような Low Acidのコーヒーがあってもよいのではと考えたりもします。 」と書きました。



たった20 年前までは、コスタリカの酸味が敬遠されジャマイカの酸の弱いコーヒーが好まれました。またケニアの酸味も敬遠されタンザニアのコーヒーの輸入量が多く見られました。(注:10年前くらいまでのブルーマウンテンは、広域エリアの豆がウェットミルに集められ精製され、酸味が弱めでした。現在は比較的標高の高い単一農園の豆が流通するようになっていますので酸味に特長が見られます)

た、2005年頃までは、多くのコーヒー関係者が、強い酸味を欠点の風味としてみなした時代でした。


但し、最近の華やかなゲイシャ種やパカマラ種の酸味は、強いと同時に個性的で素晴らしいもので、コーヒーの風味の概念を覆してくれます。しかし、コーヒーの風味はそれのみではなく、その多様性にこそ価値があります。したがって、コーヒー業界の方々以外の一般消費者の方々にも、在来種系のティピカ種やブルボン種の穏やかな酸味とコクのバランスのよい風味も理解していただきたいと願います。


今少しいえば、コーヒーの風味は、酸味のみではなく、甘味や旨味そしてテクスチャーとしてのコクなどで構成されます。それらが、酸味を際立たせています。
したがって、生豆にショ糖量やアミノ酸量が多い方が酸味に華やかさを加味することになると考えられます。


一方、、酸味よりもコクに特長のあるコーヒーもあります。ブラジルがその代表になると思いますので、その風味の良い面を改めて確認していくことも重要に感じています。
そのような観点から、SCAの評価基準とは別の新たなブラジルの評価基準が必要になるでしょう。



話をカネフォーラ種に戻すと、その多くが インスタント、缶、ペットボトル、リキッドコーヒーなどの工業用製品および安いレギュラーコーヒー に使用され、低価格商品として市場原理に支配され流通しています。そのため、消費国でのディスカウント競争の悪循環、生産者への利益還元の少なさなどの弊害も多いといえます。


そのため、アラビカ種のSPの様に、高品質のカネフォーラ種が生産されることも重要に思いますが、価格優先の市場が改善されないかぎり難しいかもしれません。

その意味で、 コーヒー産業においても、CSR(社会的責任:corporate social responsibility)、SRI (社会的責任投資 :socially responsible investment)の実践も問われるといえるでしょう。
とくに、大手企業には、生産小農家の生活支援及び環境改善の両方に配慮しながら、商品開発をしていくあたらしいアプローチの必要があると思うのですが?